患難は忍耐を生み出し、忍耐は練達を生み出し、練達は希望を生み出す……そして、希望は失望に終ることはない。(新約聖書『ローマ人への手紙』5・3-5、日本聖書協会訳)
日本は、バブルで浮かれた後、バブルの崩壊に見舞われ、失われた10年の後、ようやく景気の回復傾向(といっても大企業だけ)になってきたところでリーマン・ショック以降の大不況、そして今回のあまりにも大規模な大震災―津波被害と、大きな困難な時代に差しかかっています。
そうした状況にあって、上記の聖書の言葉は大きな励ましとヒントです。
この厳しい時期を耐え抜き、耐え抜くプロセスをとおして「練達」つまり人間としてより成熟し英知を身につけることができるならば、私たちは「希望」を見出すことができると聖書は告げています。
そして、これは個人のことだけではなく、社会全体にも当てはまるのではないかと思うのです。
日本社会がより英知のある社会へと変容・成長できるならば、どんなに困難でも必ず希望は生まれる、と私は信じています。