このコスモロジーは伝えるべき:レポート感想より

2012年08月07日 | 心の教育

 昨日は、原爆記念日でした。記念式典のテレビ中継を見ながら、黙祷を捧げました。

 参列していた野田首相は「脱原発(依存)」の一言も言いませんでした。どういう心境-神経なのでしょうか。まあ推測はつきますが。

 近代的科学-技術-産業への過信、さらに遡れば人間の無明・分離思考が超えられないかぎり、原爆と原発を含む核技術廃絶へのきっぱりとした意思を持つことはないでしょう。

 小学生時代に見せられて見た原爆映画のショックが私の思想的な仕事の出発点であることは、何度も繰り返してきたことですが、問題の根本的解決に向けて前に進むためには、近代科学のばらばらコスモロジーから現代科学のつながり・かさなりコスモロジー―の私流解釈と言ってもかまいませんが―への転換が必須である、と改めて確信しているところです。

 そのことを学生たちに伝えると、実にさまざまなうれしい反応が返ってきます。

 H大学の膨大なレポート採点が先ほどようやくひとまず終わり(まだ最終チェック等が必要なのですが)、予め数えると嫌になってしまいそうなので数えなかった枚数を確認してみたところ、660通でした(履修数は740名で80名・約10.8%ほど減)。

 チェック作業に移る前に、また3通ほどご紹介しておきたいと思います。



 H大社会学部3年女子

 私はこの授業を受けたことで、人生観が大きく変わりました。

 今まで、宇宙と私は別々なものだと考えており、岡野先生のおっしゃる「ほんとうの自信」はありませんでした。自分で自信だと思っていたものは、ただのうぬぼれ、ナルシズムに過ぎなかったのです。

 しかし、私も宇宙の一部であり、コスモスから与えられた立派な能力が与えられていることに気づきました。

 このことに気づけたことは、今後の人生に大きな影響が出ることでしょう。今後精神因性のうつ病や心身の病みとは無縁の生活をおくることができそうです。

 最初は半信半疑でしたが、講義が進んでいくにつれ、どんどん引き込まれ、人生観そのものが変わってしまいました。

 大学生の間に、ニヒリズム-エゴイズム-快楽主義を克服する手段を知ることができて本当によかったです。

 知らぬまま社会人になっていたら、心身を病んでいたかもしれません。

 こういった講義は今の時代、国語や数学を学ぶことよりも、若者にとっては必要なのではないでしょうか。

 本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。



 彼女が言ってくれているとおり、コスモロジー教育-コスモス・セラピーには高い予防効果があるのではないかと予想しています(残念ながらいわゆる「科学的な」追跡調査をする機会や時間的余裕がないのですが)。

 そして、そういう予想からすると、「こういった講義は今の時代、国語や数学を学ぶことよりも、若者にとっては必要」だと私も強く思っていますが、教育の責任ある地位にある方の多くがまだ近代主義(近代科学+ヒューマニズム、場合によっては社会ダーウィニズム)を強く信じておられるようで、それが大きな壁になっているようです。

 最近の教育関係の事件の報道を見聞きするかぎり、もしかすると責任ある地位の人が近代主義の建前のヒューマニズムではなく、むしろその病であるエゴイズムつまり自己保身に走っているのではないかと思われて、強い怒りと嘆きを感じます。

 心ある関係者のみなさん、ぜひコスモロジーの飛躍的転換を遂げてください、ご自分のためではなく、子どもたちのために。

 受講してくれた若者は、次のように、みんなで共有しなければならない、大人を待っていないで自分たちで伝えなければならない、と言ってくれています。



 H大社会学部1年男子

 私は以前先生のリアクションペーパーに、『自分も早く、自分のコスモロジーを持ちたいです。』と書きましたが、先生の授業、そして先生の書いた本を読んでいくにつれて、その感想は間違ってるのだと私は気付きました。

 正しくは『自分たちのコスモロジー』ですよね。

 私は、この現代科学のすべては一つであり、私たちはばらばらではないという「調和」のような考えから、コスモロジーもみんなで共有しなければならないのだということに気が付きました。

 近代科学の恐ろしい考え、そして現代科学の明るい考えが知れて、また自分の考えが変わってきたように感じました。

 残りはとても少ないのがとても残念ではありますが、また先生の授業を集中してきいていきたいです。


 H大社会学部1年男子

 前回は感想が短くなってしまったため、今回の前期分まとめて書きます。

 先生の授業は全て出席しました。

 正直な所、もっと早く取るべきだったなと思う所と、今年でよかったと思う所があります。
 自分の人生観が変化しましたが、それを実感するには、それなりの後悔も必要だと感じます。失敗を感じていなければ改心することはむずかしいと感じます。

 我々は変な話し、最高クラスではないですが、エリート大学の一部であると思います。 私はないですが、変なプライドがある学生も少なからずいます。
 その人々は後悔しなければ改心することはないと思います。だからエゴイズム、快楽主義はなくならず、浸透しているのだと思います。

 背景はゆとり教育です。ゆとりにより、コスモロジーが変わり、その子はまたゆとりの親の教育なので、快楽主義も多いと思います。

 人々はまず基本的なところ、我々は星の子であり、宇宙の歴史がつまっている「事実」を認め、受け入れ、一人一人がかけがえのない宇宙の1つであり、後世のためにどうすべきか、と考え直すべきです。

 人の生命はとてもかけがえのないもので、尊いものです。

 でも、今人間は宇宙の方向性に(相互依存)に反しています。それがエゴイズム、快楽主義、ニヒリズム、ミーイズムです。

 これには、人々の意識を変える(原点回帰でも良いのではないか)必要がある。

 今年(今までを含め)先生の講義を受けた人々は、周囲の人々に広げていくべきと思います。

 大変で受け入れてもらえないかもしれないが、一人一人が行動すること、それから始めるべきであると考えています。



 最後のところ、よかったら、私としてもぜひみなさんにお願いしたいところです。それは、言うまでもなく私個人のためではありません。


 「今年(今までを含め)先生の講義を受けた人々は、周囲の人々に広げていくべきと思います。
 大変で受け入れてもらえないかもしれないが、一人一人が行動すること、それから始めるべきであると考えています。」



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