HOT ROAD ぶりの新宿ピカデリー
『リトルフォレスト』 見てきました。
‘生きる 食べる 作る’ と書かれているように
ちいさな集落で一人暮らしする女の子が
山や畑で収穫して 手作りして 食べる。
魚もさばくし たまには鴨も絞めて 食べる。
何が起こるわけでもない淡々とした日常が描かれてる映画。
「僕はこういう暮らしがしたい」
うっちーの感想はうっちーっぽいなぁと思わず笑っちゃう。
しかし、私の映画の感想は辛口ですよ(笑)。
リアリティがない。
主演の女優さんも、友人役の俳優さんも
畑仕事はおろか山歩きだってしたことがない体の動き。
なんかひょろひょろしてるというか
ほんとにそういう暮らしをしてるならあるはずの
がっちり地面を掴むような歩き方とか
ぐっと腰が据わった立ち方とかがない。
だから、内容に説得力が感じられない。
重いものなんか持ったことない手、
冷たい水で水仕事なんかしたことない手。
畑仕事どころか、家事もほとんどしてないねえ きっと。
じゃあほんとの農民じゃなきゃその役できないのか、
と言われちゃうかもだけど
せめて山歩きが好きだったり、
肉体労働した経験があったりすれば
その経験からかもしだされる何かがあったんじゃないかなぁ。
私は身体の活き活き感、とか、姿勢に表れる性格とか
そういったものに関心があるから気になっちゃうだけなんですかねぇ。
桐島かれんさんがおかあさん役(もうそんな年齢なのか)してますが
この方の手は主婦してる、家事してる、働いてる手だった。
一度都会に出て、この集落に戻って来た友人役の三浦貴大さんが
戻ってきた理由について語る場面があります。
「話す言葉が違うんだよね。
ここの人たちの言葉は経験から出てくる言葉。
あいつらはわかったふうに言っているだけ」みたいなことを言う。
それ言ってるご本人の身体がひょろひょろしてるから
苦笑いしか出てこない(苦笑)
映画が終わって
「『じゃあ、お前は何を得て来たんだ』って言いたくなっちゃうのよ」
って若干憤慨した様子で彼氏に感想を話してる若い女子がいました。
あ、やっぱりそう思った?
身体がかもす何かがどうこうに関心があるとかじゃなくても
女の子はみんな本質的なところのからっぽ感を
本能的に感じるのかもしれません。
コミックが原作だそうなので
きっとコミックで読んだほうがいいんだと思う。