世代じゃないのでコミック読んだことありません。
思い入れもなく映画化にも特に関心もありませんでした。
プロモーションでたくさんの番組に取り上げられるのを見て
「登坂が演技って、大丈夫なのか?」とちょっと思っただけで。
それが、ふと通りかかった金券ショップに「ホットロード¥800」と書かれてるのを見たら
「すみません、それ下さい」
購入してました。
登坂の演技が自分で思うより気になってたらしい。
(その証拠に行くまで話題にしてたのは
登坂の演技がイタかったらどうしようってことばかりで
内容のこと一切口にしてなかったっていう)
ここから若干のネタバレあり
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
年代の設定が今よりほんのちょっと前って難しいね。
うんと隔たってたら「この時代はこうだったんだ」って
その世界観に入っていけるけど、
今とほとんど変わりないように見えていながら
「親に連絡がとれません」
あ、携帯は一部のお金持ちしか持ってない時代ね。
「長いスカート」
あ、不良がこういうスタイルだったときあったね。みたいに
いちいち「今ではない」って確認しないとなんない。
コミックにだだはまってた世代は大前提として
その時代を思い浮かべて見るから大丈夫なんだと思うけど
わたしらみたいにそれ以前だったり、
三代目のファン=それ以降の人たちには最初違和感あると思うわ。
年齢の設定が若干辛い。
能年ちゃんはほんとかわいいけど、それでも中学生には見えないね。
登坂にいたっては30歳がもうそこに見えてるくらいの大人
(身体の出来上がり具合とか髭の濃さとかがね)なので
中学生をたぶらかすとかいくつの役なんだろう?って思いながら見てた。
(ウィキで見たら16歳!の役でした)
そして、主人公二人がこういう具合なので
キャストの年齢がスライドして高くなっている。
登坂の先輩にあたる役を鈴木亮平さんが演じているんだけど
35歳くらいに見えて(実年齢は31歳でした。落ち着いてるのね)
この年で暴走族やる?みたいな。
(こちらもウィキで見たら20歳の役でした)
さて、そんなこんなに色々ムリありながらも
最終的には映画に引き込まれてちょっぴり涙も流したりしたのは
能年ちゃんの演技が凄かったから。
この人はほんとものすごい女優さんだ。
一瞬にして目の中に怒りが燃え上がったり
強がってても目の奥がびびってたりみたいな
感情の表現がものすごく豊かで
極論するとストーリーどうこうというより
ほぼ2時間能年ちゃんに見とれてたといっていいくらい。
そして、登坂も案外良かったのよ、これが。
2人の出会いのシーンで能年ちゃんに絡んで殴られ
カッとなる場面があるんだけど凄んだ目が怖かった~
ふだんあま~い声でラブソングを歌ってる人と思えなかった。
原作者が(一番は能年ちゃんだけど次に)登坂を見て
映画化をしてもいいと思ったっていう理由がわかった。
しかし、演技したところをみたわけでもないのに
キレたら何するかわからない一面がありながら
仲間思いで優しくてというキャラクターを演じられると見抜いたってすごいな。
というわけでこの二人に見とれてるだけで2時間たっちゃいます。
(あ、でも、見とれたい方はぜひ劇場で。
この感じはテレビサイズになったら伝わらないかもなあと思った)
ストーリーは、若い時コミックで読んだらハマる気持ちはわかるし
世代の方は当時を思い出して映画にもハマれるかもしれません。
私はそれなりに人生経験を積んでしまったから
「まあ、若い時ってこういう感じあるよね~」と
遠くから眺める感じになっちゃいましたが。
実は尾崎豊も生々しすぎてあんまり得意じゃないんだけど
ラストで流れる「OH MY LITTLE GIRL」は
背景の湘南の海とも相まって爽やか。とても良かったです。