平成もあと一週間ほどになりました。
先日、大嘗祭に献上されるおおあさの
種まきが行われたというニュースが流れていました。
『おおあさ』とは漢字で書けば『大麻』。
そう、あの「ダメ！ ゼッタイ！」のスローガンでおなじみ
あの大麻です。
大嘗祭では、おおあさの織物「麁服（あらたえ）」と
絹の織物「繪服（にぎたえ）」が必ず供えられるとのこと。
おおあさが「ダメ！ゼッタイ！」なだけの植物ではないと知ったのは
オーガニックコットン製品をネットで調べているときのこと。
おおあさとコットンの混紡のTシャツを売るサイト
→シゼンカイキ で
説明文を読んだことからでした。
麻にはジュート（黄麻）、リネン（亜麻）、ヘンプ（大麻）があり
ヘンプは柔らかく、肌触りがよい。
しかも
〇農薬や化学肥料を必要とせず輪作が可能。
〇約100日で生育する。
〇その生育過程で、赤松と比べると3倍という多くの酸素を配給できる。
〇肥沃な土地もちろん、痩せた土地でも耕作可能。
〇日本では古来より神事、しめ縄、送り火等で利用されてきた。
こんなにお役立ちな植物なのに、
なぜ「ダメ！ゼッタイ！」な部分だけがクローズアップされて
とても恐ろしい植物みたいに喧伝されてるのかしら。
おおあさに興味を持った私はこのサイトで運営されている
「大麻大学」という１年間の講習を受けてみることに。
中谷比佐子先生から着物のお話
（「麁服」「繪服」についてはここで知りました）
中山康直先生から日本の歴史や神社のお話
長吉秀夫先生から世界の現状について
丸井英弘先生から医療大麻裁判のお話 などなど
それぞれに興味深く、また受講生同士の感想やそれぞれの取り組み
（農業をやっている方、染め物をやっている方、学生さんなど
幅広い方が参加されていました）のシェアも楽しかったです。
そんなふうに興味を持っていると
いろいろな場面で『ヘンプ』という言葉が目に入るようになりました。
近所のスーパーでは『ヘンプミルク』が売られていたり
テレビで「オイルに凝っている」という星光さんが
キッチンに並べているオイルのコレクションの中に
ヘンプオイルがあったり。
向精神作用のない部分から作られた製品は
オメガ3、オメガ6を多く含む健康食品として
普通に出回っていたことがわかりました。
（日本では栽培自体が違法なのですべて輸入品）
「大麻」と言ったらびっくりしちゃうから「ヘンプ」と表示してるけど
意外にもこんなに色々な商品が普通に売られているのでした。
また、NHKの相撲を特集した番組で横綱の綱を作る場面があり、
「特別に栽培された大麻草の茎を白い布で包み、
それを大勢の力士がより合わせて」とナレーションが入って
そうか、相撲は神事で綱はしめ縄と同じように神聖なものだから
おおあさでなければだめなんだ、と思いました。
わらなんかじゃだめだよね。
中でも一番興味をひかれたのは「医療大麻」。
痛みを抑えてモルヒネのように意識が混濁することがない。
モルヒネと併用することでモルヒネの使用量を抑えられる、
つまりモルヒネの副作用が抑えられる。
モルヒネより中毒になりにくい。
だったら痛みに苦しんでる方が使えるようにしてほしい。
同じ麻薬なのにモルヒネは良くて大麻がダメな理由がわかりません。
と、思っていたらダメじゃなかった。
もちろんお医者さんは処方してくれませんが
精神活性化作用のあるTHCという成分を含まない
CBDだけの製品だったら日本でも買えることがわかりました。
実際にさまざまな痛みを伴う病気やケガなどの後遺症に
使用して効果を実感している方もいらっしゃる。
でも、保険はきかないから経済的負担が大きい。
普通に薬として使えるようになってほしい。
本当はCBDだけじゃなくTHCも含めて
すべての部位を使うと相乗効果があるらしい。
なので、「ダメ！ゼッタイ！」とか言っていないで
ちゃんと研究して（現状研究することも違法）
きちんと医療に役立ててほしいと思いました。
そんな折、医療大麻をテーマにした映像の自主上映会があるというので
でかけていきました。
→WEED THE PEOPLE — 大麻が救う命の物語 —
大麻製剤を用いてがんと向き合う子ども達の姿を描いたドキュメンタリー映画ですが
なんと痛みを抑えるとかではなく治癒してしまうケースもあるのです。
これは衝撃です。
お近くで自主上映会があったらぜひ見てほしいです。
（上映会スケジュールは→WEED THE PEOPLE — 大麻が救う命の物語 —
スクロールしていくと最後のほうにあります）
予告編：WEED THE PEOPLE — 大麻が救う命の物語 —