三行半と割り算

三行半（みくだりはん）は、江戸時代の離縁状の意味です。字が書けない人が多い時代に文章の代わりに三行半の線（棒）を書きました。

離縁状の文面を書くと大体三行半になっていたからです。それで目的を達していたのです。意思の確認がされているかが重要だと考えていたからです。

現在は、本人の意思より書式に漏れが無いかとか手続きのみに意識を向けています。
教育の現場でも問題が起こっています。手続きにこだわり、目的を忘れてしまっているのです。

例えば、現在の公立小学校では算数の割り算であまりがある場合、以前は、点々？３つで省略して「・・・（あまり）」と書きますが今は、「あまり」と書きます。

問題は、「・・・」と書くと間違いになる事です。数学的な計算が合っていても「・・・」と書かないで「あまり」と書くと×（バツ）になる所にあります。おそらく、「あまりは」と書いても×になるでしょう。

学校では「あまり」、塾では「・・・」と使い分けることが出来る子供もいますが、結果的には裏読みの必要性を認識させる事になってしまいます。

目的が達成されているのに表現方法が違っている為に×になってしまうのです。しかし、子供はこの事が理解できません。

この事が子供の感性に大きく影響します。表現の仕方が違うと受け入れられないのだと勘違いしてしまいます。

ある人は、理解しない組織から飛び出し、ある人は、自分は理解されないとひきこもったりします。

自分の表現方法に必要以上に気を遣うようになります。段々言葉が少なくなって、周りの感性に従おうとします。

そして、自らを表現することは悪だと考え我慢我慢の人生が始まります。

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