木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

政治の私物化の終焉

2018年07月15日 | Weblog

平安末期の貴族
豪雨災害で苦しむ被災地の人々をよそに議員会館で酒宴を楽しむ安倍晋三以下自民党の議員。それをまたSNSにあげるお調子者議員。
このような狂態を過去の歴史でも演じていた連中がいる。藤原道長独り勝ちの平安時代の貴族たちだ。政敵すべてを権力から遠ざけた道長がその力を維持するために自分の娘達を天皇に嫁がせ、将来天皇になる男子を生ませ、その外戚として政治権力を独占する。後世の歴史研究者から見ると道長の治世は「壮大な私物化」以外の何者でもない。
こんな状態で世の中治まるわけがない。道長・頼道父子の時代、都の治安は極端にわるくなり、しょっちゅう火事があり内裏、つまり天皇の住まいが燃えた。ほとんどが放火だ。たしかに日本史辞典をみると、「内裏焼亡」の文字が頻発。
当時の寝殿造りの建物はとても開放的で、だから夜、忍んでいけるし、従って賊にも弱い。そのたびに内裏が東へ東へ移っていき、今の京都御所は本来の御所から随分東にある。御所の近くに源氏物語の紫式部の邸跡とされる蘆山寺があるが、ここは内裏が火事になり、中宮彰子の女房だった式部が一時移った邸で、式部の邸ではない。
庶民の平安時代は「今昔物語」であり、映画「羅生門」である。そんな庶民の苦しみをよそに貴族たちはぜいたくを楽しんでいたのだ。しかしさすがに頻発する火事や泥棒の被害に備えて警備の者を増やし、それが武士の台頭につながっていく。
現在の安倍政権もいずれその道をたどるはずだがその日が一日も早く来ることを願っている。
藤原氏の衰退は頼道の時代、娘を天皇に嫁がせても次の天皇になる男子がどうしても生まれず、権力を手放さなければならなかったことにある。



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