安倍改造内閣の人事が発表された。
一番改造されなければならないのは、安倍総理自身なのだが、そのことにまるで気づかない。昔からある「バカ殿」の典型だが、こんな殿を引き摺り下ろせない自民党も末期症状。
ちょうど太平洋戦争の末期に似ている。一刻も早く戦争をやめなければならないのに、誰も責任を取らず、決断できない。「原爆投下」という最悪の結果になってもまだズルズル。そして、終戦を知らず、その後の戦闘で命を落とした者さえいた。
鳩山邦夫法務大臣。長勢法相に負けず、「死刑執行命令書」にバンバン、ハンコ押しそう。
何かと話題を集めた小池百合子防相は、自分から続けないと明言して、「泥船から逃れた」とも言われている。
続けたとしても、「テロ特措法」の攻防でボロボロになることは明らか。
とにかく目だって、注目されることだけが目標で生きている人のようだから、機を見て敏だ。
新聞のコラムに、「小池大臣は、上のまつ毛だけじゃなく、下のまつ毛にもマスカラをしている」と書いてあった。
私は目が悪いのと、テレビが小さいのと、それに小池さんが登場すると不愉快なので、画面から目をそむけていたので気づかなかった。
そう言われて、画面に近づいて見たら、たしかにパンダの様に下のまつ毛にも細工していた。
50過ぎて、よくこんな手の込んだことするなあ、と思ったが、考えれば、彼女は元テレビキャスターだから、メイクはプロだ。慣れてるんでしょう。
まずは目障りな人がテレビ画面から消えたことだけはよしとしましょう。
「ヒゲの隊長」で知られる、元陸上自衛隊のイラク・サマワ派遣部隊長で、このほど自民党参議院議員に当選した佐藤正久氏の「かけつけ警護」発言。
イラクの地で、何かことが起きたら、巻き込まれることを承知で、警護に駆けつける覚悟だった、とTBSの「ニュース23」での本音発言。
これまた、かつての中国侵略に乗り出した関東軍を思い起こす。
日本政府の意図を超えて、意識的に戦闘状態を作り出し、勝手に戦争を始めた。
軍隊は、日々戦闘訓練に励み、それをどこかで試さなければと考えるようになる。
「自衛」、「自衛」と言いながら、そうそう国単位で敵が攻めてくるわけでもない。
「仮想敵」を作る必要がある。「テロリスト」という仮想敵ほど都合のいいものはない。
神出鬼没、どこにいるかわからない。だからいつも警戒して、過剰に反応しなくてはならない。
こんな軍隊いるのか?
元参議院議員だった、俳優の中村敦夫さんは、政治家時代、「中村敦夫新聞」という、自身の政治的主張や、エッセイを掲載した新聞を月1回発行していたが、その中で、かつて「地球発22時」という報道番組で、自衛隊の幹部クラスの何人かを取材した体験を書いていたが、全員が驚くほど地味で、平凡とさえ言えるキャラクターだったという。
これは中村さんの考えていた指揮官のイメージとは違っていた。
軍隊では指揮命令を忠実に実行し、守る、常に冷静で、淡々と軍務を行える人物が、「指揮官として最も適切な能力」として、評価されるのだと、その時自覚した、と書いている。
中村さんが取材したのは、70年代から80年代にかけてぐらいではなかったか。
すぐ熱くなって、血が上るタイプ、やたらに勇ましいタイプ、こういう指揮官は、部下を無駄に危険に追いやる上司である。
こういう上司がダメなのは軍隊に限らないが。
「駆けつけ警護」を覚悟していた佐藤隊長は、軍隊の指揮官の条件から逸脱している。自衛隊もこの20年変わってきたのだろう。
駆けつけるなら、あなた一人で駆けつけてください、と言いたいところだが、たとえ一人で駆けつけても、その結果は、一人の行為では済まされない。
もう自衛隊には戻らないでください。