パク・クネの実像は?
ワイドショーでではあるが、次々に出てくる韓国大統領のスキャンダルは、大統領の政治家及び人間としての資質はこのレベルだったのかとため息が出る。
確かにパク・クネは軍事独裁政権でも強烈な政権運営で知られるパク・チョンヒの娘で、その意味では父の路線である「反共・保守」以外の道を取る以外あり得ず、周囲もそれだけを期待して担いだということなのだろうが。
それにしてもパク・チョンヒが貧しかった韓国の経済復興に貢献したと信じる高齢者層以外の年代の国民にも支持されるためには、別の演出が必要だった。
それがクネ氏の場合は「清廉潔白」だった。同じバッグや靴を長く使い続けているとか、弟妹は政治に近づけず、自身も独身を通し、親族による権力をかさに着たスキャンダルを避けていたと言われてきたが、財閥企業に金を出させ、財団を作ったという容疑にむしろ主犯として関わったと検察は認定した。
テレビ画面で見る本人の雰囲気は、日本の与党女性政治家に比べて悪いものではなかっただけに2世大統領とはこんなものなのかという思いがする。
北朝鮮は米国(CIA)の属国か?
「マスコミに載らない海外記事」の情報だ。
北東アジアの不安定情勢は戦争や紛争で利益をあげるアメリカの軍産複合体にとって不可欠だ。
実に絶妙なタイミングで日本海に飛んでくるミサイルや核実験。これが日本の安倍政権や在日米軍にとってどれほどありがたいことか。
アメリカの指令の元、金正恩は動いているのではと思えてくるほどだ。
金正恩は少年・青年時代をスイス留学して過ごしている。その時にCIAの代理人が近づいてきて彼を洗脳したのではないかと。アメリカにとって彼を引き入れることは何より中国へのけん制になる。
北朝鮮の体制と金正恩の地位の保証が約束されているのだろう。
金正恩は父親の代に忠誠を誓った幹部を次々に粛清している。中でも親族として何かと彼の後見人として力を発揮し始めた叔母の夫であるチャン・ソンテク氏を粛清した時は「なぜ?」と理解できなかったが、チャン氏は中国との窓口役として活動していたが、アメリカがそれを断つために、チャン氏がトップの座を狙っているとかなんとか吹き込んで粛清させたとすれば、何かすべてが氷解する。
中国はもちろんそれはわかっているだろうが、北朝鮮が混乱したりするのは避けたいから何も言わない。
金正恩の暴走を止められるのは地理的にも経済的にももっとも影響力がある「中国だ」と盛んに言われたが、そうできない理由がここにある。
金正恩は三代続く世襲トップ。
朝鮮半島がこんな不安定な状態になってしまっているそもそもの原因はかつて植民地にした日本にも責任がある。それを知らないで在日朝鮮人を憎悪する言葉を吐いたり、北朝鮮の批判ばかりするのは無知を露呈している。無知は無恥である。
米大統領選、トランプ勝利
クリントンが当選すれば今までのウォール街と軍産複合の利益を守る絶望の政治が続き、トランプ勝利ならば、少なくとも「核戦争」は回避されるという観測があったが、当選直後の「私たちの大統領じゃない」という反トランプのデモが続き、トランプが行き詰れば、対外戦争に打って出るしかなくなり、彼ならそうするだろうという観測もあり、一体名もなき庶民はどうすればいいのか。
大差でなければヒラリー陣営が「不正選挙」を仕掛けるだろうという観測があったが、そうできなかったというか、そうしなかったようだ。全てと言っていいマスコミがトランプ不支持に回り、彼らの世論調査では「ヒラリー勝利」と出ており、油断したか。
建国以来の奇妙な大統領選の選挙制度だが、アメリカ国民にとってこんな悩ましい不毛な選択もなかっただろう。大統領選の候補者は都知事選と同様、有力候補の下に何人もいるわけだが、それらに投票しても自己満足に過ぎず、よりましな、より悪さの程度の低い候補を選ぶ選挙になる。
8年前のオバマの時は違った。「チェンジ」、「私たちは(変革)できる」という合言葉が人々の気持ちを燃え立たせた。
しかしオバマの真意はわからないが、共和党多数の議会とウォール街以下の既得権益層に阻まれ、結果、人々の希望を打ち砕くことになった。彼もまた既得権益層に担がれた大統領であった。
バーニー・サンダースこそ民主党候補とするべきだった。
後の祭りだが、サンダースには勢いがあった。この予備選で、サンダース候補阻止のための工作がヒラリー陣営によって仕組まれたという。
悩み、絶望し、怒る中間層が押し出す候補はサンダースであるべきだった。
TPPはグローバル企業が好き勝手できる協定であるというのが本質。
アメリカではすでに企業によって国家が乗っ取られている。「沈みゆく大国アメリカ」の著者堤未果は「回転ドア―」という言い方で、この状態を説明している。アメリカでは有力な企業の社員がなぜか政府の審議委員のような立場に就き、自分達の業界に有利な法案を議会で通るように動き、それが達成されると、元の企業に戻り以前より上の役職に就いて企業活動しているのだという。そういうことを何回となく繰り返す。
このグローバル企業によって、貧困に追い込まれたのが、アメリカの製造業で働く白人労働者達だ。安い海外の労働力を利用するために工場は海外移転し、国内労働者達は職を失った。
TPPはアメリカの製造業を更に追い詰めることになる。
しかも悪魔グローバル企業は「ISDS条項」なるものを盛り込んで、企業の活動に不利益な法律を相手国家が制定して対抗しようとした場合、その国家を国際裁判所に訴えることができるのだ。その裁判所はこうしたグローバル企業に奉仕する連中が仕切れるようこれまた仕組まれている。
自由党の山本太郎議員がこの条項の危険性を国会で正したのに対し、答弁した「死に体の石原一族」の長男伸晃は「そんなことにはならない」と木で鼻をくくったような答弁をしただけだった。
TPPはアメリカで議会承認が困難となり、トランプは自らが「忘れられた人々」と表現した白人労働者の尊厳を取り戻すべくTPPには参加しないと宣言しているが、なぜか安倍政権はすすんでアメリカの奴隷になろうとしている。
TPPと同様の不利な2国間協定を進んで結ぼうとしているのにまだ大半の日本国民は気づいていない。度し難いとぼけようだ。アメリカで起こっていることは日本でも起こっているし、それが耐えがたいほどになるのもそう先のことではない。
とにかく戦争だけはしないでほしい。祈るしかない。
パンドラの函を開けたはいいが
小池知事は「豊洲移転問題」も「オリンピックの経費節減問題」も本気で取り組むつもりがないのではと知事就任3ヶ月を過ぎたところで、そんな印象を持つ。
彼女は自民党なので、結局のところ、自民党とはうまくやっていきたい。そんな下心が見えて来た。
やたらに「レガシー」などという横文字を関係者が連発して、「レガシーってなんだよ」と真面目な都民なら思うだろう。
選手は最新の施設でやりたいだろうけど、税金を使うのだから限度というものがある。あまりそういうことばかり言ってると、批判の矛先が自分達の方に向いて来るので気を付けた方がいい。
オリンピックをこんなに持ち上げるマスコミが悪いが「オリンピックが世界のすべて」ではないのだから勘違いしないほうがいい。
競技種目がどんどん増えて、もうオリンピックに手を上げるところがだんだんなくなっているのが世界の現実だ。
東京がオリンピックを無理矢理招致したのは青島都政が「世界都市博」を中止して、それをあてこんで東京の再開発に手を付けていたゼネコンとそれにぶら下がる企業群の要望のためである。それを後押ししたのが都庁からの膨大な天下り軍団だ。
それの旗振りをしたのが石原都知事だったのだから、彼に一番の責任がある。ここへ来て何となく石原の責任問題をあいまいにしておさめようとしているのが歯がゆい。
豊洲移転の責任の一端を当時の市場長や副知事に帰してことをおさめんとしているが、そんなことでは誰も納得しないだろう。
現在副知事を務めているという人物がいやにあっさりと謝罪会見をしていたが「代表して殊勝気に謝ってくれ。そうしたら後々のことはわるいようにはしない」とかなんとか約束がなされているのではと勘ぐってしまう。
ところで豊洲に関してはここに魚市場をというのはいくら何でも無理な気がする。
テレビのゲストに呼ばれた建築士の人が「食品を扱う市場でなければ外に転用することができる」と言っていて、石原も小池も「カジノ誘致」に意欲的な立場だから、そんなことになるかも。
しかしカジノは「亡国の虚業」である。最初は外国の富裕層向けとかなんとか言って始まるがそのうち日本人も出入りできるようになり、身を亡ぼす人が増加する。
大統領のスキャンダルで大揺れのお隣の韓国でもカジノ廃人が問題視されているという。韓国ドラマのいわば定番の世界だが。
知り合いの韓国人が今回の大統領スキャンダルに怒っていて「高齢層がこんな大統領を選ぶ。選挙に行かないでほしい」とまで言っていた。