木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

ハンセン病隔離政策と原発再稼働の理不尽

2016年04月24日 | Weblog

14日、夜9時に起きた「熊本大地震」。まず考えたのが、無責任再稼働した川内原発のことだった。
直ちに運転停止すべきもの。どんな悲惨な事態が起きるか誰も予測できない。
地元で「原発運転」を支持している人も「今は止めてほしい」のではないか?
「マスコミに載らない海外記事」というブログによれば、アメリカ属国の日本の政策はワシントン乃至はジャパンハンドラーと言われる「日本通」の言いなりとか。
そのアメリカが「原発推進」を指示しているので、そのお許しがなければ停止することはない。
しかし便利なパシリとして日本を食い物にするアメリカも「日本が沈没」してしまえば、世界中を戦争してまわるのに不可欠な子分を失うわけで得策ではないだろうに。

今日、23日のETV特集は「ハンセン病の隔離政策に抵抗した医師の記録」だった。
小笠原登。愛知県の寺に生まれ、京大医学部に進み医師となった。
「ハンセン病は不治にあらず。感染力弱く、ある種の体質によって発症するもの」というのが小笠原の見解で、彼がそう考える理由は生家の寺で、祖父が行き場のないハンセン病患者を寺で漢方治療し、快方に向かうのを間近に見ていたからである。
小笠原は患者が隔離されなくて済むよう、別の病名で診断書を作成した。
隔離する必要はないということを当時のライ病学会で発表するが、そこに大きく立ちはだかったのがライ病の権威光田健輔だった。
大きな権威によって、患者は限りない人権侵害を受け続けてきたのである。
ハンセン病発症の仕組みはいわば「免疫不全」。例えていうなら、こんにちのアレルギー症状のように、人の身体が侵入してきた異物に反応するのと似たようなものであるという。
らい菌という菌の伝染が原因ではあるが、菌が侵入してもすべての人が発症するわけではない。
その点で、赤痢やペスト、エボラ出血熱のような感染力の強い伝染病とは違うのである。
隔離政策を正当化してきた「らい予防法」が廃止されたのが1996年。しかしほとんどの患者やその家族は「隔離政策」の理不尽を背負ったままである。
原発の理不尽と共通したところがあると感じる。「安全神話」も「発電コストの安さ・二酸化炭素を出さない」という優位性もでたらめだったのにそれを認めない。

 

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2015年発行の冊子木もれ日は「小説『小さいおうち』に描かれた庶民の戦時」です。

2016年04月02日 | Weblog

冊子「木もれ日」について。
私は1997年よりささやかな個人冊子「木もれ日」を年一回発行している。
自分でパソコンに打ち込み、それをコピー製本してもらうという少部数冊子である。
その内容についてはホームページで紹介してきたが、パソコンをwindows8に変えたことによって、ホームページ作成ソフト「ホームページビルダー7」が使えなくなり、2013年以降の冊子の内容紹介ができず、放置してきましたが、このブログ上で以後の内容について紹介しておこうと思います。

2013年(第17号)・明治維新と会津
            第一部『大陸の伝説』-野口英世とペルーの物語-

            第二部『ある明治人の記録』-会津人柴五郎の遺書
2004年第8号で、野口英世について書いてみた。その時、ホームページを見た会津在住のI氏から「木もれ日」送付の依頼があり、折り返し氏のシナリオ本『大陸の伝説』が送られてきた。そこには私の知らなかった野口英世のもう一つの面が描かれており、野口が日本より南米であるとか、終焉の地となったアフリカで慕われ尊敬されてきた理由を見ることができる。
第二部はこの年のNHK大河ドラマが会津戦争を銃を持って戦った新島八重を主人公にした「八重の桜」であったことから、この時の会津藩の立場を薩長史観ではない視点から見ることの重要さを考えた。

2014年(第18号)・『韓国ドラマ・映画から見える朝鮮半島』
私は2002年あたりから始まった韓流ブームに見事にはまった一人である。
この10年ほど韓国ドラマ・映画をウォッチし続けて来た。その中からの考察である。

2015年(第19号)・小説『小さいおうち』に描かれた庶民の戦時
2015年は「安保法制」なる戦争法によって、日本が積極的に対外紛争に打って出る布石が打たれてしまった。そんな政権の横暴に対して私達国民は何と無力なことか。
それは70年前の戦争の時代を生きた人々と何ら変わらない。作家中島京子はそのことを「小さいおうち」と称せられる東京郊外の中流サラリーマンの家庭を舞台に描いてみせた。

残部少々あります。ご所望の場合はブックマークの旧木もれ日通信をご覧ください。

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