テレビが登場した時、評論家の大宅壮一は一億総白痴化と切って捨てる警告をした。現在その通りになっている。日本国民は自分の頭で考えるよりテレビに登場するコメンテーターの言うことをそのまま自分の意見としている人達が圧倒的多数化している。
それをさらに増幅化させているのがスマホだ。人々は自分の肉眼で確かめる前にとにかくスマホで画像をを切り取ろうとする。
昨日のトランプの大相撲見物のそこにいた人々の「スマホ中毒」に私は唖然とした。
テレビもスマホも人間が自分で考えることをやめて、支配者の言いなりになってしまう道具だ。
トランプ来日騒動で病院に雲隠れした丸山某の話題が霞んでしまい、本人と維新にとってはまことに「好都合」かもしれないが、よく考えたら丸山の言っているような暴言は石原慎太郎も麻生太郎も安倍晋三もよく口にしてきたし今もしている。
なのに彼等は辞職勧告も受けず平気な顔をしていられる。この違いは何だ。
東京都民は「暴言の石原」を4度も都知事に選んでいるのだ。度が過ぎた「馬鹿さ加減」だが、そんな自覚もない。大阪府民をバカにできない。日本を代表する大都市圏の住民はそれこそいろいろで、地方とはそこ違うのだろう。
5月は日本の季節の中で最も美しくさわやかな季節だ。地球全体でもそう言えようか。
しかしそんな最も美しい季節である5月、1932年(昭和7年)15日におぞましいテロ事件が起こった。海軍将校達による犬養首相暗殺事件だ。
私は今までどちらかというと後の1936年(昭和11年)2月に陸軍の青年将校らが自分達の部下を引き連れてのクーデターの方に関心を持っていたが、この昭和7年の5・15事件こそ昭和の愚劣な戦争の大きな引き金になったのではと思うようになった。
「海軍と陸軍の主導権争い」そんなところから国民全体を不幸に沈める泥沼の時代に突っ込んでいった、そんな感想を持つ。そしてそれはそのまま敗戦後の官僚組織に引き継がれている。
元通産官僚で維新の衆議院議員である丸山穂高の暴言は「問答無用」と首相を銃殺した海軍将校に通ずる。
純粋培養された軍の将校と霞が関の官僚。こんな連中に武器を持たせてはならない。
「維新」という政党の本質はこの丸山議員の暴言に集約されている。維新を支持する大阪19区、引いては大阪府民はとんでもない過ちをこのような連中と犯しているのだという自覚を持たなくてはならない。傍観している場合ではない。
「議員辞職しない」と本人は突っ張っているが、選挙民が、府民が、国民がこのとんでもない勘違いな馬鹿者を議員の立場から引きずり降ろさなくてはいけない。
学校の成績は良いが「人望のない我が儘な男」。生まれた時からの資質もあるだろうが、学業成績がすべてという考えのもと甘やかされて育ったのではないかと推察する。周囲の大人が同じような価値観だったのではないか。
豊田真由子議員、佐川宣俊、福田某などの東大出身の官僚達の名前が思い浮かぶ。「ろくでもない連中」。
美智子妃いじめの原型は「源氏物語」の冒頭に
国民に圧倒的人気を誇った美智子上皇后。写真集が売れているという。
確かに若い時の美智子さんは気品があってとびきり美しい。
しかし宮廷に巣くう女性達からは陰湿ないじめを受け続けた。女性週刊誌はこれを「美智子妃いじめ」として格好のネタにした。
いじめの大本は昭和天皇の妃、香淳皇后である。秩父宮妃と高松宮妃を左右に従えて「いじめ会議」をしていたのではないか。
平安時代の宮廷物語である「源氏物語」は冒頭から身分の低い、しかし帝から破格の寵愛を受ける桐壺の更衣への嫌がらせ、いじめから始まる。
帝には多くの側室がいて、その人達を飛び越えて帝が更衣をお呼びになるのでこれらの女性達の嫉妬と恨みを買う。身分の低い桐壺の更衣の部屋から帝の所へ行くには長い廊下を行かねばならない。途中の部屋の方々に仕える女房達が桐壺の更衣の一行に悪さをする。
これに近い意地悪が昭和の宮廷の妃たちによって行われたのである。皇太子妃である美智子さんより立場が上なのは皇后しかいない。皇族出身の良子皇后は旧皇族でも華族でもない民間出身の美智子妃が皇太子の妃であることに多いに不満があって、美智子さんだけを「仲間外れ」にする「いじめ」を主導していたのであり、さすがにこれが外に漏れて週刊誌のネタになっていく。
実家である正田家の人々、特に両親は気が気じゃなかっただろう。大企業の社長の娘ではあったが戦前の特権階級とは関わりのなかった正田家では「とんでもない」と固辞したが外堀が埋められてしまった。美智子さんを皇太子妃にと主導した小泉信三氏などは「女のいじめ」に思いがおよばなかったのだろう。
美智子妃の置かれた状況に当時の皇太子も無力だった。女官などを叱ったりするとこのしっぺ返しが美智子さんに廻ってくる。学校のいじめと同じ。
美しかった美智子さんのやつれようは誰の目にも明らか。しかしこの皇后主導のいじめは皇后に認知症のきざしが見え始めてピタリとやんだ。美智子妃も目のクマが取れここから「美智子妃時代」が始まるのである。
雅子妃にこうした「いじめ」はなかったが今度は「自由」を制限された生活が外国暮らしを経験している平成の女性である雅子さんには耐えられなかったのだろう。
雅子さんの両親、特に外務省のトップまで出世した父上は娘を皇室に特に将来の天皇に嫁がせることに野心を燃やし外務省もこれを応援したが、そんな浅はかな野望で娘を不幸にした「ろくでなしの父親」と言えようか。
天皇の代替わりで大騒ぎする政府とマスコミ、そしてそれに乗せられる国民。
しかし「令和」の響きは時として「平和」に聞こえる。一音違いだし。そうありたい。安倍政権の意図は違うだろうけど。
国民が「代替わりイベント」に浮かれている間に、どうやら日本は安倍政権によって完全にアメリカに売り渡される道を着々と?進んでいるように見える。国民の大部分が気が付いた時にはもう遅い事態がこれから始まるのではと危惧する。
墜落した航空自衛隊の最新鋭機のはずの「F35」はどうなったのだろう。未完成機を安倍政権はいい値でアメリカから購入する。操縦したパイロットはどうなった?浮かばれない。
4月から新しい入管法の発足で東電は廃炉作業に特定技能資格で受け入れる方針を明らかにしたという。東電では協力会社という名の下請け企業が作業員確保に苦労しているといい、外国人作業員を確保したいところだろうが、他の作業現場と違って被ばくの防止が必要なため、日本語での指示を正確に理解できる能力を持っていることが必要だが、その辺がいい加減になる可能性が高い。
サービス業の人手不足が深刻でコンビニの24時間営業ができないオーナーが苦しんでいることが話題になったが、フランチャイズ方式のコンビニの経営は各店の営業成績に関係なく本部が契約料を着実に取る方式だから本部は各店の事情などおかまいなしなのである。
このコンビニのフランチャイズビジネスの実態を取材し「週刊金曜日」に2014年1月31日から13回にわたって記事を書いた経済ジャーナリストがいた。渡辺仁氏である。残念ながら16年に渡辺氏は亡くなってしまったが、大手マスコミが無視してきたこの問題が大手コンビニ商法の最大の問題点である。商売の王道をゆがめている。