今世界中はこの新型感染症に対する対応に追われている。以前の鶏インフルエンザも新型肺炎サーズもやはりこの春先、ゴールデンウィークの時期に流行のピークを迎えたように記憶しているが、黄金週間などと言って、国内外を大量移動する習慣は日本だけかもしれないが。
我が地元長野では7年に1度の「善光寺ご開帳」でにぎわっているが、さて人々はどうするか。
私はゴールデンウィークにどうしてもどこかへ行かなければならない境遇じゃないので、それに人ごみは嫌いだし、家に閉じこもっていますが・・・。
今、CSの「朝日ニュースター」を見ている。「ニュースの深層」という番組で、京都産業大の所功教授が出演。「昭和の日」にちなんで、現在とこれからの皇室のありかたについて話をした。
特に私達国民が一般的に知るところの「公務」、さまざまな行事に出席して、「お言葉」を述べる、あるいは先般の「園遊会」のような行事を主宰して、各界の功労者と言葉を交わす、などなどとは別にいわゆる「宮中祭祀」、これが大変な労力と時間を要する天皇夫妻の仕事であることを語っていた。
明治以来、皇室の生活は西洋式に変わった。が、古来からの祭祀行事は今日まで延々と殆ど変わることなく続けられているのだ。
主役は天皇であるが、皇后もこれに付き合う。何時間もの正座を余儀なくされる行事もある。
普段の生活が洋式の上に、すでに70の半ばを迎える高齢であるからこれは負担だと、すでに高齢の域にある所氏も言う。
皇室の生活にこのようなことがあることを美智子皇后だって、最初は知らなかったのでは?もちろん言葉では知っていただろうけど、実態は現実となって「開けてびっくり玉手箱」の世界だったと思う。
まして雅子妃は・・・。
雅子妃の心の病いの核心は、外国生活をふんだんに送った人には信じられないような「宮中祭祀」という「皇室の務め」ではないだろうか。
今は天皇夫妻がこれを殆どになっていて、皇太子夫妻がこれを代行する場面は少ないようであるが、年間を通じては皇族方が参加しての「宮中祭祀」もあるであろうから、これをやがて主にになっていく立場になるかと思うと、もう絶望的気分に落ちたことであろう。
この意味での「宮中改革」がないと雅子さんの「病い」は癒えることはないだろう。
先日の記者会見で天皇は「これからの皇室のあり方は、次の世代の考えに任したい」という意味の発言をしたように思うが、それは多分、これらの次世代には理解しがたい「宮中祭祀」を念頭に置いた発言ではと思う。
皇室はかくて実に「ねじれた存在」だ。
表向きは欧州の王室風の生活だが、中に入ると古代からの「祭主」としての務めがある。
生まれながらに皇族である天皇や皇太子は、これらの務めを淡々と果たすこともできようが、外から皇室入りした妃にとっては驚きの世界だろう。
少し前、政治コント集団「ザ・ニュースペーパー」の公演を見たが、天皇夫妻結婚50年ネタとして感謝状の場面があった。
天皇からの感謝状「この50年、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び、よくついてきてくれた。深く感謝する」というもので笑えた。
これが大方の国民の見方だろう。
ちなみに秋篠宮夫妻がやや能天気に見えるのは、皇族としての公務の重圧が立場上、皇太子夫妻より格段に軽いためと思われる。