今日は新聞休刊日なので、昨日のコラムを一部紹介します。
一部とは毎日新聞です。他社は、会員以外は読むことができないからです。
・ 政権の要の一人、松野博一官房長官には「アルマジロ」という政界でのニックネームがあるという。敵に攻撃されると、硬い甲羅で身を固める動物だ。ミスの少ない、守りに強い政治家との意味合いがある
▲その松野氏が、自民党安倍派の政治資金パーティー収入から還流した裏金の受領疑惑で交代させられる見通しになった。岸田文雄首相が続投させる方針を国会で表明してから一夜にして、実質的な更迭方針だ。安倍派ぐるみで疑惑は広がる。事実とすれば、とても「ミス」で片付けられる事態ではあるまい
▲松野氏が職にとどまることはできないと印象づけたのが、8日の衆参予算委員会での答弁ぶりだった。野党から追及され「捜査への影響」を理由に裏金について「お答えを控える」と繰り返す光景は異様だった。議場には「国会は何のためにある」とのヤジも飛んでいた
▲サラリーマンを経て政界入りした経歴を持つ松野氏だ。その表情は、世間で通用しない対応だと、本人も自覚しているように感じられた
▲そんな「ゼロ回答」答弁を松野氏と同様に連発し、「発言は控えなければならない」と擁護していたのが首相である。松野氏に対して責任を問う資格などあるのだろうか。内閣改造で対応する動きもあるそうだが、政権全体のけじめが試される局面だ
▲首相がなすべきは、アルマジロ化して説明を拒むことではない。「捜査への影響」を理由に言論の府を無視するような態度をまず改めるべきだ。政治のモラルが問われている。
残念なテーマとなってしまいました。
パーティー券売り上げの還流そのものは問題ありませんが、それを届けなければ問題です。
コラムでここまで直接に内容を取りあげることは珍しい。
それほど大事になってしまいました。