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蓄音機で聴くクラシックコンサート by えほんのもり

2011-05-22 19:25:19 | 日記
今日は、家庭文庫 えほんのもり(岩倉市)で行われた蓄音機で聴くクラシックコンサート へ行ってきました。



蓄音機とは、電気を使わない、針の動きを振動板(ダイヤフラム)に伝達して、ホーンにより音を拡大する再生機です。

ホーンの直径は、指数関数的に計算されています。





会場には、30名を超える親子が集まっていました。

蓄音機は、4大レコード会社の一つ、EMIの前身 英グラモフォン(HMV)製です。

"His Master's Voice"というブランド名です。







蓄音機とSPレコードの主は、日本福祉大学の片山善博先生です。

例えば、次のような本を出されています。



片山先生は、3種類の針で聴かせてくださいました。



右が鉄の針です。3種類の太さがありました。

密度が高いため、盤の振動を伝えやすく、大きな音が出ます。


左が、サボテンの針を削ったものです。2種類の太さがあります。もちろん輸入品のみ。

柔らかい音がします。私はサボテンの針で初めて聴きましたが、とても気に入りました。


中央が竹の針です。3種の中では、小さめの柔らかい音がします。これはこれで味があります。

子ども達は、コップで音を増幅する体験をしていました。







今、私たちは電気のある生活に慣れきっています。

しかし、電気を使わなくても、これだけ豊かな文化を享受していた時代があったのです。

SPレコードは、メンデルスゾーンのバイオリンコンチェルト1楽章だけでも、3面必要です。一面で、4~5分しか持たないのです。

(Vn.クライスラー1875年2月2日- 1962年1月29日)、指揮はサー・ランドン・ロナルド1873年8月14日 - 1938年8月14日 ロンドン・フィル)

そのたびに、盤を変え、針も毎回新しいものに変えるのです。

CDなら、ブラームスの交響曲3番、4番がすべて収まるのに・・・。

確かに便利です。
しかし、電気がなければただの箱。

どちらが豊かかは、一概に言えません。


美空ひばりのロカビリー剣法
トニー谷のサンタクロース・アイアム・ソーリ
クライスラーのユーモレスク など、贅沢な時間を過ごしました。

驚いたのは、戦前の童謡です。

「浦島太郎」が、「昔、昔、浦島は~」ではなく、全然別の曲なのです。

※ 浦島太郎の話は、次のサイトを見てください。
http://www.fan.hi-ho.ne.jp/samata/folk14.htm

もっと驚いたのは、「皇太子様」という童謡です。

「皇太子様、皇太子様、くるくるお育ちなさるゆえ ~ うれしさランラン」

ネットで調べても、全く手がかりなし。
かなりのレアもの間違いなし。

 
えほんのもりには、あの、ジョルジュ・ムスタキさん(1934年5月3日~)の直筆画があります。



ジョルジュ・ムスタキといえば、フランスのシンガーソングライターで、私の高校生から大学生の頃、「なんとかの吟遊詩人」というコピーでかなり人気でした。

「なんとか」が思い出せないのは、私のジャンルがプログレ(プログレッシブ・ロック)だからで、愛読誌『ミュージック・ライフ』にも、1面広告でよく見ました。

当時から、旅行や絵画・オートバイが趣味と報じられていましたが、それ以後は、画家として個展を開くほどの活動ぶりです。

その個展のポスターとなったのがこの絵なのです。

その本物がここに・・・・。

すごい!

大胆な発想と構図には驚きです。




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