1 『十牛図』とは?
- 1.1 『十牛図』とは真の自己を究明する旅の物語
- 1.2 『十牛図』は禅を学ぶための入門書として北宋時代に成立
- 2 『十牛図』の絵の意味や解釈を紹介(相国寺の図を使用)
- 2.1 第一図:牛を尋ね探す「尋牛(じんぎゅう)」
- 2.2 第二図:牛の足跡を見つける「見跡(けんぜき/けんせき)」
- 2.3 第三図:牛を見つける「見牛(けんぎゅう)」
- 2.4 第四図:牛を捕まえる「得牛(とくぎゅう)」
- 2.5 第五図:牛を飼いならす「牧牛(ぼくぎゅう)」
- 2.6 第六図:牛に乗って家に帰る「騎牛帰家(きぎゅうきけ)」
- 2.7 第七図:あるがままに生きる「忘牛存人(ぼうぎゅうぞんじん/ぼうぎゅうそんにん)」
- 2.8 第八図:空白となる「人牛倶忘(じんぎゅうぐぼう/にんぎゅうぐぼう)」
- 2.9 第九図:本源に還る「返本還源(へんぽんかんげん/へんぽんげんげん)」
- 2.10 第十図:人の世に生きる「入鄽垂手(にってんすいしゅ)」
- 3 まとめ
これはおもしろい!
10枚の絵は、きわめて意味深い。
哲学的です。
禅の悟りを、シンプルな絵で表現することがすごい!
まとめを紹介します。
禅の悟りを、シンプルな絵で表現することがすごい!
まとめを紹介します。
自分の人生はこのままでよいのだろうか、自分のしたいことがよくわからない、自分に自信がなくて周りの人と比べてばかりいる、など、社会の中で生きているとさまざまな苦しみが生まれます。
禅では、偽りの自分をほんとうの自分だと思い込んでいることから、苦しみが生じると考えます。道元禅師は『正法眼蔵』において、「仏道をならふといふは、自己をならふ也」と述べています。
苦しみ、つまり煩悩を滅して悟りの境地に達するには、真の自分に向き合うことが大切だと『十牛図』は教えています。悟りの境地というと構えてしまいますが、まずは自分の心に分け入る旅に出るきっかけをつかむことが、大切かもしれません。