マーラー:交響曲第8番『千人の交響曲』(スコア付き)
グスタフ・マーラー: 交響曲第8番『千人の交響曲』(スコア付き) 作曲年代:1906–1907年 ソプラノ:マーガレット・ジェーン・ウレイ、アレッサンドラ・マーク、クリスティアン・ボジガー アルト:ダグマール・ペツコヴァー、ユージェニー・グリューネヴァルト テノール:グレン・ウィンスラード バリトン:アントンー・マイケルズ=ムーア バス:ピーター・ライカ 合唱:ヨーロッパ合唱アカデミー 児童合唱:カルヴ・アウレリウス少年合唱団 管弦楽:南西ドイツ放送交響楽団 指揮:ミヒャエル・ギーレン 第1部 賛歌「来れ、創造主なる聖霊よ」
- 00:00 Allegro impetuoso. Veni, creator spiritus - - 01:28 Imple superna gratia - - 05:35 Infirma nostri corporis - - 11:36 Accende lumen sensibus - - 14:07 Tu septiformis munere - - 19:55 Gloria sit Patri Domino 第2部 ゲーテの『ファウスト 第二部』から最後の場 (Schlußszene aus „Faust“) - 22:53 Poco adagio. Waldung, sie schwankt heran - - 38:09 Ewiger Wonnebrand - - 40:10 Wie Felsenabgrund mir zu Fussen - - 44:33 Gerettet ist das edle Glied - - 48:11 Uns bleibt ein Erdenrest - - 50:37 Hier ist die Aussicht frei - - 55:56 Dir, der Unberuhrbaren - - 1:00:00 Bei der Liebe, die den Fussen - - 1:05:32 Neige, neige, du Ohnegleiche - - 1:09:59 Komm! hebe dich zu hohern Spharen! - - 1:11:15 Blicket auf zum Retterblick, alle reuig Zarten - - 1:17:46 Alles Vergangliche ist nur ein Gleichnis
マーラーが完成させた9つの交響曲のうち、《第5番》から《第7番》の3曲は声楽を伴わない純粋な管弦楽のために作曲されたが、《第8番》は再び声楽付きで作曲された。楽器編成は、混声4部合唱2パートと独唱、児童合唱、4管編成の管弦楽と、マーラーの交響曲の中でも最大規模で、しばしば『千人の交響曲』と呼ばれる。ただし、実際の演奏には千人必要ではない上に、マーラー自身もこの呼び方を認めていなかった。 作曲は、1906年夏にオーストリアのヴェルター湖畔で始められ、数か月で全曲のスケッチが完成された。1907年末までにオーケストレーションが完成し、妻アルマ・マーラーに献呈された。初演は、1910年9月12日に「ミュンヘン博覧会1910」というイベントの中で、マーラー自身の指揮で行われた。初演の出演者は1030人を数え、文字通り「千人の交響曲」となった。初演は大成功し、演奏後も聴衆の熱狂が30分近く続いたという。マーラーは、この初演の8か月後に《交響曲第9番》の初演を待たずして亡くなったため、《第8番》がマーラーが初演で耳にできた最後の作品になった。 交響曲は2部構成で、第1部は9世紀のキリスト教の讃歌「来れ、創造主なる聖霊よ」を歌詞にしたものである。冒頭は、オルガンの重厚な和音の後、E♭ - B♭ - A♭の動機が合唱団によって歌われる。この動機が全曲を統一する。第2部は、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの戯曲『ファウスト 第二部』第5幕から最終場面を歌詞としたもので、1,572小節あり演奏に50分以上要する。便宜上アダージョ、スケルツォ、終曲、コーダと分けて考えることもできるが、すべて連続して演奏される。スケルツォはテンポがAllegroとなった44:54あたりからで、終曲はAdagissimoとなった55:56あたりからである。1:11:15からはコーダと考えられ、最後は舞台外の金管楽器によって曲の冒頭の動機(E♭ - B♭ - A♭)が演奏され、全曲を締めくくる。