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東大寺剣:正倉院宝物と確認 エックス線で銘文発見

2010-10-26 05:55:15 | 社会科関連情報
またまた歴史好きにはたまらないニュースが飛び込んできました。

正倉院から行方不明になっていた2本の剣が、東大寺大仏殿で見つかった「金銀荘大刀(きんぎんそうのたち)」であることが分かったからです。

毎日新聞 2010年10月25日 21時14分 から引用します。

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剣は鉄製で、共に長さ約1メートル。1907年、大仏が座る須弥壇(しゅみだん)南西の、大仏右ひざ下付近に掘った深さ約45センチの穴から出土し、銀のつぼ、真珠などと共に「東大寺金堂鎮壇具」として国宝に指定された。

 元興寺文化財研究所保存科学センター(奈良県生駒市)が保存修理のためにエックス線撮影をして9月30日、柄(つか)付近に銘文を見つけた。金属を削って別の金属を埋め込む象嵌(ぞうがん)技法で、さびのため肉眼では見えない。

 銘文は、光明皇后の大仏への献納目録「国家珍宝帳」に記された刀100点の筆頭の「陽寶劔(ようほうけん)」「陰寶劔(いんほうけん)」と同じで、長さや装飾の特徴もほぼ一致。珍宝帳の2刀の項目には、正倉院に納めた後に取り出されたことを示す「除物(じょもつ)」の付せんがあり、別の記録から光明皇后が亡くなる約半年前の759年12月26日に取り出されたことが分かっている。

 除物は計7点あるが現存が確認されたのは初めて。

 また今回の調査で、別の鎮壇具「銀荘大刀(ぎんそうのたち)」から、皇帝の文様である北斗七星を表現した「七星文」も見つかった。聖武天皇にかかわるものだった可能性が高いという。刀の公開は未定。

 ◇国家珍宝
 天平勝宝8(756)年6月21日、聖武天皇の七七忌(四十九日)に、光明皇后が東大寺大仏に献納した天皇の遺愛品の目録。記載された楽器や刀剣など六百数十点の宝物は正倉院に納められ、正倉院宝物の基になった。「除物」の付せんは7点に付けられており、今回の刀2点以外の行方は分かっていない。

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「除物」の付箋は7枚貼ってあるそうです。
現代人でも付箋は使いますが、当時の人たちが使っている付箋が、そのまま貼られて残っていることが驚きです。

今回の発見は、「記録」・「保存」の大切さを私たちに教えてくれています。

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