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【クラシック分析楽譜】ドビュッシー『亜麻色の髪の乙女』

2023-09-07 06:50:10 | 音楽雑感&関連サイト

【クラシック分析楽譜】ドビュッシー『亜麻色の髪の乙女』

クロード・ドビュッシー(Claude Debussy)の『亜麻色の髪の乙女(La fille aux cheveux de lin)』の分析つき楽譜です。

〈総評〉

【楽式】 ・明瞭な旋律主題を持ち、ソナタ形式的に展開する3部形式。

【拍子・スケール】 ・ペンタトニックスケール(陽旋)が任意に用いられる。  →けっこういきなり出現する。  →しばしば平行和声を伴う。 ・あからさまなペンタトニックでなくても、ペンタトニック的な刺繍  音などで全体にペンタトニック感を漂わせる。  →主題断片1もペンタトニック的。

【メロディ・和声】 ・メロディに5高が多い。第5音に向かって終始するメロディ(主題断片2)も多い。  →筋の通った響きになる。  →9高や11高などもみられる。 ・和声は古典音楽を打破しようとしている。  →曲中の変終止  →「V-III」「II-IV」「VI-I」「IV-VI」といった3度進行の多用  →IIm7/V のようなオンコードをD和音として用いる  →ペンタトニック的な和音の使用  →弱進行の使用  →平行和声の使用  →正規の解決をしない属7和音を感覚的に連用し、偶成和音とする ・調的な構造も古典音楽を打破しようとしている。  →属調がほぼなく、代わりに+VI調が多用される。  →展開部冒頭では属和音ではなく下属和音が保続される。


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