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裁判員制度-1-

2009-08-09 06:52:06 | 社会科関連情報
 酒井容疑者逮捕状のニュースは、裁判員制度の公式PR映画「審理」の配布やホームページでの動画配信にまで影響が出てしまいました。

 裁判員制度というと、いつも、三谷幸喜脚本の映画「12人の優しい日本人」を思い出します。
 映画では、ある陪審審理のために、いろんなタイプの12人の陪審員が、ある男性の死をめぐって、有罪か無罪かで激論を交わします。その流れも、一人の発言で大きく揺れ動きますが、最後には一つにまとまります。

 ポイントは、映画を見ている人もいっしょに考え、共感できたことです。

 映画では、12人で話し合う時間が十分ありました。

 今回はどうだったのでしょうか?

 初の裁判員裁判となった隣人女性殺害事件裁判で、東京地裁は6日、4日間の裁判日程を終え、殺人罪に問われた被告に懲役15年(求刑懲役16年)の判決を言い渡しました。国民から選ばれた裁判員6人と裁判官3人が評決したのです。
 被告は、都内で隣に住む韓国人女性を刺殺したことを認めており、量刑のみが争点になっていました。

 裁判終了後の記者会見で、ある人がこう言いました。

 「社会は人が集まってできている。一人一人が声を出していかなければならない。」

 これまでの日本で乏しかった国民の「主権者意識」を高めるためには、この裁判員制度が大きな役割を果たすことは間違いありません。

 そこで大切なのは、法廷の様子だけでなく、協議の内容がわかることだと思うのです。
 映画を共感・批判しながら見ることができたように、協議の内容も考えながら読んでこそ、主権者意識が高まるのではないかと思うのですがいかがでしょうか?

 今回の判決は、これまでの相場よりも厳しい判決になったそうです。
 実際、被害者の気性の荒さ、加害者の日頃の不満等は考慮に入れられませんでした。
 裁判員裁判はどうしても被害者よりになるのだそうです。
 それでは、電車内の痴漢冤罪などを見破ることが出来るのか、心配になります。

 また、十分協議が出来たのでしょうか。
 情報を整理する、いわゆる「寝かせる時間」があったのでしょうか。4日連続の審理では、難しい気がしています。
 
 さらに、暴力団同士の事件での裁判員の安全の保証など、まだまだ問題を感じます。

 最初の一歩としてはよかったのかもしれませんが… 

 国民が育てていかなければならない、新しいシステムです。

1 コメント

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変わりましたね (社楽人A)
2009-08-10 05:54:26
 ブログのイメージが変わりましたね。
 タイトルまで変わったのにはびっくり!毎日楽しみにしています。
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