初等社会科指導法 全体の振り返り
2.全員参加型授業について 3.授業の工夫について 4.模擬授業について ~感想~ |
1. 全員参加授業について この講義で学んだことの一つとして印象深いのはやはり全員参加授業である。立ち上がって、まだ他の人から出ていない意見をもっていたら立ったままでいるという手法は、学級のみんなが考えた意見を一つも聞き逃さないようにできる。児童も自分と同じ意見が発表されたら座るので、人の意見をよく聞くようになると思った。ただ教師が説明しているのを聞くだけではぼーっとしてしまう可能性もあるが、このように効果的な手法を授業に組み込むことで、児童自ら学ぶ態勢ができてくると感じた。この全員参加授業で重要なのは活動の一つ一つが「取り組みやすいこと」であると考えている。例えば、みんなの前で一人で発表しないといけない場面や、分かったら手を挙げるというのでは、自分の意見に自信を持てない児童や恥ずかしがってしまう児童にとっては「取り組みにくい活動」となってしまう。しかし、隣の人に聞こえるようにつぶやく手法や、何番だと思うかおでこに手を当てて数字で答えるといった手法は、自分だけに視点が集中しないので誰でも取り組みやすい活動であると思う。このように誰でも取り組みやすい活動を取り入れていくことで、自信がなかった生徒も授業に参加できる機会が増え、最終的には先生が第8回の講義で話していた事例のように、どの活動でも積極的に参加していける児童が育っていくのではないかと考えた。 2. 思考ツールについて 思考ツールについては、これまであまり触れたことがなかったため、この講義を通してたくさん触れる機会があったことで、より身近に感じるようになった。こうした思考ツールはただ使えば良いのではなく、どのような場面で使用すればよいのかを考えながら組み込むことで、より効果的な活動が期待できると思った。思考ツールを使用した場合と使用しなかった場合では、興味の持ち方も大きく違い、ツールを使用した方が時間が早く進むような感覚があった。時間の流れが早く感じたということはつまり、授業で楽しみながら考えることができたということであると思う。また、視覚的に見やすくなったことで、より考えを深めやすくなると考えた。学習をより効果的に進めていくために、場面ごとで使える様々な思考ツールを教師も知っておかなければならないと感じた。 3. 自分の班(6班)の模擬授業について 複数人で授業を組み立てていくことで、同じ題材を扱っていても様々な視点から意見が出てくるのでお互いに良い刺激をしあって作り上げていけたと思う。仲間の活動を見て、よりよい授業の流れにしようとアドリブをした班員もおり、教育現場にはかかせない対応力や臨機応変さを学ぶことができた。また、様々な児童がいることを予測し、「このような児童のためにはこのような活動を取り入れるのが良いかもしれない」という意見を出したり、「このツールは使いやすいように、動かしてはいけない図形は固定しておく設定にしよう」と細かなところにまで配慮をしたりする班員もいた。このような仲間の行動や配慮を見ることで、自分のこれからの考え方もさらにレベルの高いものにしていけると感じた。自分一人で考えていくことももちろん大切であるが、このように仲間の考え方を学べるグループでの模擬授業作成は新たな視点を得るために重要な役割を果たしていると感じた。 4. 他の班の模擬授業について 先程の3の項目で述べたように、自分の班のなかで班員の行動を見ることで得られるものもたくさんあったが、自分が児童役として他の班の模擬授業を受けることによって得られるものもたくさんあった。自分達の班での学びとはまた別の視点からになるが、児童役として授業を受けてみることで、良い点や改善点を冷静に見つけることができる。児童役をしたからこその素直な意見が浮かんでくるので、こちらも良い経験となった。また、児童役をしつつも教育者目線で見ることで、「この思考ツールはこのような目的で使ったのだろう」や「今のこの声掛けにはこのような意図があると感じた」など、発見することも多くあった。他の班の授業を受けながら、自分だったらどのようにするかを冷静に考えることによって気づく新たな事柄も多くあった。このように他の人の考えを読み取り、良い点や改善点を考えて自分のなかに取り込んでいくことはとても大切なことであると感じた。 感想 この講義では今までに受けてきた講義にはなかった学びや経験が多くあった。模擬授業を作るにしても受けるにしても、自分たちが参加できているという感覚がとても強く、それはまさに「全員参加授業」を軸にしていたからこそであると感じた。毎回の先生の模擬授業で児童役として体験することができ、さらに学生の模擬授業で体験し、自分達で作った模擬授業で実践することができたため、反復して学ぶことができたと思う。思考ツールや授業で使える効果的な手法などは、説明されて終わるだけではなかなか頭に入りづからったり、使いどころが掴めなかったりするため、この講義で何度も繰り返し使って定着させることができたのはとても良かったと感じている。また、社会の教育法であるのに、いま使った手法を他教科で使うとしたらという話もたくさんあって、社会のみに限らない知識を得ることができてうれしかった。この講義で行ってきたことは忘れないと思うので、自分が教師として児童・生徒を指導していくときに活かしていきたいと考えている。 |
①授業方法について学んだこと 感想 毎授業で実践型の授業が受けられるため、すごく学びになったし、一日たっても忘れないくらい自分の中に残っている。本当に授業を受けてよかったと思う。皆の授業もみて、自分の学びになった。人の授業をみることも勉強になるなと思った。ぜひ来年の教育実習で活かしていきたい。半年間という短い時間ではありましたがありがとうございました。社会は眠くてだるいと思っていた人間だが、今後は、誰一人取り残さない、社会科の授業はいかに面白く、深いものなのか、児童に授業をする中で伝えていきたい次第である。アンネ、とても面白かったです。 |
私はこの初等社会科教育法Aの授業を受けて、沢山の実践的な知識を学ぶことができた。なぜならば、この授業は社会科の授業ではあるものの、ICT活用や全員参加型の授業、指導案の作り方など、これから授業をしていく中で、基本的で重要になっていくポイントを押さえた授業をしており、どんな授業でも応用が可能であったからだ。 まず一つ目として、ICT活用ではPowerPointの可能性についてよく知ることができた。今までPowerPointは個人でプレゼンをする用のソフトだと考えていたが、この授業ではPowerPointを共有し、書き込んで編集した後に全員で見られるようにする使い方を学ぶことができた。ICT活用をするだけで今までグループを作ってプリントに書いたものを黒板に貼って共有するというような手間がかかるものが一瞬で改善され、とても驚いた。また、クラスルームやカフートなどの無料ソフトで気軽にいろいろなコンテンツを利用することができることも学んだ。教育実習を終えたばかりの私は、実習先が上手く使えていなかったこともあり、あまりICT活用しても授業は変わらないどころか面倒になるだけだと思っていたが、ICT活用の真の形を見ることができたので積極的に実践していきたいと感じた。特に私の志望先はクロームブックを使っており、今回のICT活用例と相性がとても良さそうなので学んだことを活かせるようにしたい。 次に二つ目として、全員参加型の授業という観点はとても重要だと思いなおすことができた。私は教育実習で全員に参加してほしいと思い、指名の制度を取り入れたが、当たった生徒が考えておらず答えられなかった時があった。それからどうすれば生徒が積極的に参加してくれるか悩んでいたが、この授業を受けてそれがとても単純なものであると気づくことができた。単純に生徒は自分があたらないと思っているから考えなかったり、ばれないと思っているからサボったりしていることが分かった。今回の授業では、その対策として思考の視覚化を積極的に取り入れており、わざと他の人に見えやすい工夫や進行度を体の動きで示す工夫を使っていた。そうすることで生徒自身に緊張感や参加している自覚を持たせることができ、全員参加型の授業となることができることを学ぶことができた。 そして三つ目として、指導案の作り方では学習指導要領や教科書の年間指導計画等の資料を活用することを学ぶことができた。今まで略案はあまり悩むことがなかったが、細案を考えるときに評価のポイントや観点、目的を書くときなどで悩むことがあった。だが今回の授業を通して指導案を作っていく中で、そんな時に難しく考えず学習指導要領の内容をパクればいいことを学んだ。そもそも学習指導要領とは国が定めた教育の説明書であるためそれを引用することはいけないことどころか積極的にしていくべきことなのだが、今まではコピーアンドペーストに多少の恐れがあり、難しく考えすぎていた。これからは、学習指導要領をはじめとするいろいろなお手本をよく参考にし、いいところをどんどん盗んだり取り入れたりして、より良い授業ができるようにしたい。 最後に四つ目として、模擬授業をする中で実践の難しさについて学ぶことができた。授業を受けてきた中で上述したようにICT活用や全員参加型の授業などの実践的なスキルを学んだが、知ることとそれを使えることは別の話である。模擬授業を自分が準備して行った、あるいは仲間の模擬授業を受けている中で大学生だからこそ成立した場面は多いと思う。特に、全員参加型の授業では立ったり座らせたりする中でもっとこうしたほうがよかったという反省の場面がいくつかあった。ただ逆に、他の班が場面に合った上手い使い方をしており、参考になることも多かった。結局のところ使いこなすためには練習が必要であり、試行錯誤していくしかないことに気づけたので沢山試すようにしたいと思った。また、模擬授業をしていく中では自分に足りてないスキルに気づくことができた。生徒から上手く答えを引き出す発問などは自分の苦手とするところだが、資料を上手に使って思考を整理させたり、ゆっくり答えを待つ姿勢を見せて焦らせない工夫などをしたりしている人がいてとても参考になった。 |
① 全員参加型授業『ICT活用』 1つ目のチャット機能について。このチャット機能は気軽にクラス全体の意見を共有することができることに大きな価値がある。一般的な全体での意見の共有方法として、教師が意図的または挙手制を取り子どもからの発言をクラス全体で共有していく方法がある。しかし、人前で声に出して考えを発表することが苦手な子どももいる。そういった子どもは自分の考えを正確に伝えることができないことが考えられるため、チャット機能を使うことで無駄なストレスや緊張感なく自分の考えをありのまま共有することができ、全員の考えを互いに見て学び合えることでみんなの学びになっていく。 2点目のパワーポイント、エクセルの共有については授業の効率の向上という面で実用性があることを学んだ。全体で何かを共有させる際は1人1人がプリント等にまとめ、それを次はグループでまとめ、そして全体で共有するという流れの認識であったが、1つのパワーポイント、エクセルを全体共有にすることでそれぞれが1つの場所に書き込むことができ、班での共有や教師による全体の共有もスムーズになっていくことを体験的に学んだ。 ③ 全員参加型授業『挙手制への工夫』 ④ 模擬授業 |
①問題解決能力の育成 ②クイズ形式の活動 ③学習意欲向上ツール ④学習課題の設定 ⑤ICTの活用 ⑥全員参加型の授業 ⑦自身の模擬授業での学び |
■クイズについて ■全員参加型授業について ■ICTについて ■模擬授業について ■感想 |
(2) 全員参加型授業 (3) 模擬授業 (4) 社会科を教えることの楽しさ |
(1)全員参加型授業 (2)ICTの活用 (3)挙手などの工夫 (4)模擬授業 ・感想 |