初等社会科教育法 全体の振り返り
1.子どもたちの意欲を引き出す導入の仕方について |
○講義から得た学び 本講義では小学校社会科の授業づくりに必要な教師の視点や方法、さらに授業技術を学習指導要領の確認と学習指導案と資料の作成など、土井先生の模擬授業を通して実践的に学ぶことができたと感じる。毎時間のICTを活用する授業を受ける経験をし、また模擬授業で実際に活用することにより、ICTの活用力も多少身についたようにも感じる。私自身は教員志望ではないものの、人の興味の引きつけ方や、話し方、人前に出て授業(これはプレゼンやグループワークなどにも言えると思うが)をする時の構成や工夫など汎用的な部分で特に自分にとって大きな学びとなったと思う。 ○学びの内容 具体的には、導入の重要性やICTを活動や内容によって効果的に指導すること、深層心理を利用して授業を考えることなど今までにあまり重きを置くことができていなかった点で学びを深められた。今まで発問内容やタイミングに関わらず、児童に発言してもらう場面で挙手制を前提に考えていたところがあったが、おでこの前でハンドサインで表したり、初めから全員起立をして周りを見ることができるようにした上で分かったら座る、または発問の仕方を発問内容によって工夫する(選択肢を用意したり頭の中で想像するのみにとどめる)などというアイデアは、今まで自分自身の小学校中学校生活の中でも経験があまりなく、教育実習でも反省点として出ていた部分だったので新たな気づきを得られた。挙手制にすると良い面もあるとは思うが、分かっていても自信がない子や分かるが故に発言することに価値や興味を感じていない子、知識が不足しているだけで答えられない子などさまざまな子どもたちが授業から漏れてしまい、全員参加の授業を作り上げることは難しいと以前から感じていたことが自分の中であったため、本講義でその改善案が見つかった。 ○模擬授業での発見 また、小学校社会科についての知識や指導法について先生の模擬授業や自分たちで行った模擬授業から実践的に学ぶことで、リアルにイメージしながら児童視点でも教師視点でも多くの気づきがあったと考える。実際に自分たちのグループで行った模擬授業では、指導案作成をしていく中で、グループで意見を出し合いながら「実際の小学生を目の前にした授業だったらこれは成り立たないのではないか」「導入からまとめまで1つ1つ何を目的にしてその活動では何を学んで欲しいのか明確にしなければ、ただ指導案の通りにやるだけになってしまうね」といったような意見が出て、自分にはなかった視点や新たな気づきがあった。また、実際に行ってみてICTの機器の取り扱いや授業での活用が想定しなかったところでうまくいかなかったりしたことも、本講義で経験できたことはよかったと思う。 ○他グループの模擬授業と自分に活かしたいこと そして、他のグループの模擬授業ではグループの数だけ多種多様な授業のアイデアや構成、ICTの活用方法があり、タメになった部分が多くあった。スライドが工夫されていて見やすかったり、話し方が元気で興味を惹きつけるように演じていたり、児童役が発言したことを肯定しポジティブな雰囲気で進めていたり、他学生の授業をつくる姿勢から自分にも生かしたいと思う点に気づくことができた。教材研究については、これからより学びを深めていきたいと思った。 ○講義全体の感想 本講義を通して、小学校社会科においての指導法のみならず授業づくりの一連の流れやその詳細なアイデアまで学ぶことができた。その中で自分に不足している知識やこれから学びを深めていくべき点などについて気づくことができた。本講義で学んだ知識をこれからの大学講義での模擬授業やその後の授業実践に積極的に活かしていきたいと思う。 |
1.ICT活用について
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1. 全員参加型の授業について 2. ICTを活用した授業について 3. 授業の工夫について 4. 模擬授業について 感想 |
・ICT活用方法について ICT機器が小中学校でも導入され、授業での活用方法を大学ではあまり学ぶことができませんでしたが、有効な活用方法を広く学びました。共有パワーポイントやKahoot!、Zoomを利用することで今までよりも効率よく学びを深められると強く感じました。実際に私も模擬授業の際に利用しましたが、共有の設定を間違えるなどの様々な困難もありましたが、何度も使うことでさらに子どもの学びを深められる授業を作っていけると思ったので、これから積極的に使っていきたいと思います。 ・全員参加型の授業について 全員参加型の授業では、「誰もが考える環境を作る」ということがとても印象に残っています。例えば、頭に拳をあて数字で自分の意見を発表することや、立って音読し、回って音読し、正面に戻ってくるまで何度も音読することは、誰もが参加せざるを得ない授業を作り出していると思います。そうすることによって、誰もが授業に参加することができ、クラス全員で学びを深めていけると感じました。今までは、発言者は挙手した人だと思い込んでいましたが、クラス全体で学びを深めるために全員参加型の授業を作っていきたいと思います。 ・思考ツール 思考ツールは学習意欲向上ツールであり、子どもの考えを可視化するものであると感じました。学習意欲向上ツールは簡単に授業の中で取り扱うことができるため、積極的に利用することによって子どもの考えが明確にわかると感じました。知らない思考ツールもまだ多くあるので、使い方を学び、有効に活用していきたいと感じました。 ・模擬授業を通して 他の班の模擬授業を受け、楽しく授業を進めるための工夫がたくさんしてあり、とても勉強になりました。今回の模擬授業では、ほとんど教科書を使わず、先生(班)のオリジナルの進め方の授業であったため、より新しい授業だと感じ楽しいと思えたのではないかと思います。短い授業時間ではありましたが、ICT機器や思考ツールが多く盛り込まれており、工夫を感じる授業が多くありました。また、様々な単元の授業でも工夫をすることで子どもの興味を惹きつけられる授業を作ることができることを学びました。 ・感想 土井先生が毎回楽しそうに授業をしてくださる姿がとても素敵でした。小中学生のころ、いつも明るく楽しそうにしている先生の授業が大好きでした。反対に、いつも淡々と授業をこなす先生の授業には、あまり魅力を感じない自分がいました。私もいつでも楽しそうに授業をし、子どもたちを巻き込んでいける授業をしていきたいと思いました。また、ICTを活用することにとても不安を感じていましたが、この授業を通してこれからは使っていきたいと強く感じるようになりまし |
1.ICTの活用方法について 2.全員参加型の授業について 3.振り返りの方法 4.模擬授業を通して ○最後に |
私は、この初等社会科教育法Aの授業で、主に次の4つを学んだ。 ・ICT教育について ・「全員参加型授業」について ・模擬授業について(自分のでもいい) ・感想 |
1.ICT活用型授業について この授業を通して、ICT活用型授業についての知識が深まった。教育実習や教職インターンを通して感じた教育現場の実際のICT活用状況については、やはりまだICTを活用しきれていないように感じるところがある。パワーポイントや授業で使うことのできるツールを用いて子どもたちに日々の授業をしていくことによって、ICT教育の時間を多く設けなくとも、子どもたちのICT活用スキルは向上していくと考える。 2.授業での工夫について 授業での工夫では、全員参加型の授業にしていくために工夫するポイントを学ぶことができた。例として、全員起立し、分からない人を可視化する手立てや、額の前に手を出し、数字に表して答えさせる方法を挙げることができる。授業中に挙手をして意見を言うことができる児童だけを育てるのではなく、出来る限り全員が参加し、発言の機会を増やしていくという方法は、自分が教員となったら取り入れていきたいと思った。 3.仲間の模擬授業について 各班の授業をみて、対象年齢を考えなければ授業事態が崩壊してしまうと思った。授業事態は全て面白味があり、子どもたちは興味をもって取り組むことができると思ったが、実際受けた中でも、大学生の自分からしても難しい活動が多く存在した。子どものICT活用の能力値を鑑みた授業をつくりたいと思った。 4.模擬授業について 自分の班の模擬授業では、クイズを取り入れたり、パワーポイントに班協働で書き込ませる活動があったりと、子どもたちの興味を引くことができる授業ができたと考える。しかし、先ほども既述したように、小学4年生に求める内容にしては難易度の高い授業であったと反省した。全員参加型のアイデアは取り込みつつ、年齢に合わせたICT活用能力を求める授業をつくっていきたいと思った。 (自分の感想) 今回の授業を通して、自分の授業のアイデアが豊富になった。将来、教育現場に入ったときに、自分がしたい授業にはせず、子どもたちに合わせた授業をつくる引き出しを増やすことができてとても有意義に感じる。今回学ぶことができた「全員参加型授業」というワードを大切にし、自分なりの引き出しを増やしていきたい。 |
1. ICT活用型授業 現段階における学びの形として「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的充実が求められている。個別最適な学びでは、“一人ひとりの児童のニーズに合わせた学びの提供”、協働的な学びでは“多様な他者との協働”を重視して授業を考える必要がある。そこで1人1台端末を導入し、ICT活用を取り入れた授業の実施方法を学んだ。Zoomのチャット機能やPowerPointへの書き込み、テキストマイニングを利用した振り返りの共有などは、模擬授業においても活用されていたた。その他にも、TeamsやGoogleフォーム、Google Classroomなども活用して全員Output型授業の実現を目指したい。 2. 全員参加型授業 全員参加型の授業として、教師の発問の仕方に対する工夫を学んだ。例えば、「わかる人?」という質問は、手を上げなければ当たらないと考える児童や、聞いていない児童の不参加を生んでしまう原因になる。「あてられると困る人?」のように質問の趣向を変えることで不参加の生徒数を減らす効果が期待できる。このように、教師側の支援として小さな工夫が授業の参加率を大きく引き上げる可能性がある。「子どもの視点になって考える」ということを重視して、教師の発問や具体的な支援方法を考えることが大切である。 3.思考ツール 思考ツールは、学習意欲向上ツールであり、情報の整理分析に非常に役立つものであると学んだ。また、思考ツールごとに特色が違っており、「比較する」「分類する」「関連付ける」など、その用途によって使い分けることができるため利便性が高い。利用にあたって、講義で紹介されていた思考ツールの聖書を参考にしたい。すべての教科において、情報の整理分析は必要となり重要度が高いため、積極的に思考ツールを活用していきたい。 4.模擬授業 全10班の発表を聞いて、共通して良いと感じた点は「全員参加型の授業」への意識を高く持っている点である。導入をクイズ形式して学習内容に入りやすくする工夫や展開部における班での話し合いや発言のさせ方が平等にする教師の支援があり、非常に参考になった。授業を全員参加型に変えることで、学級の1人1人が意見を言いやすい環境を「協働的な学び」を実現させたい。 (自分の感想) 第1回目に行われたアンケートでは、社会はあまり好きな教科ではないと回答しましたがその考えが変わりました。社会とは、“知れば知るほど面白い教科”だということが分かり、少し好きになりました。全15回の授業の中で私が最も印象に残った授業は、第15回の土井先生の模擬授業「アンネの日記はなぜ破られた?」です。授業の学習課題の「アンネの日記」だけに触れるのではなく、アンネ=ユダヤ人、ユダヤ人=迫害のように連想される言葉についての理解を次々に深め、それらが1つの線で繋がっていくような授業で、非常に興味深い内容でした。子どもに「学びたい」と思わせる授業にするためには、教材研究をはじめ、教員が勉強し続けることが大切だと気づきました。 |
1 社会科とは 社会科とは、社会認識を通して公民的資質・能力を育成する教科で、社会科の授業の目的は「見えるものから見えないものを見えるようにすること」だということを学びました。これは私の中でとても腑に落ちる内容で、社会科の授業でそのものの裏側や思いを知ることで子どもたちの社会に対する視野が広がっていくのだと考えました。教師の視野や見方が充実していないと授業もそれ相応のものがつくれず、子どもたちの視野も広がっていかないため、教員の継続的勉強が求められると感じました。 2 全員参加型授業について 全員参加型授業のコツとして、「当てられたら困る人」を聞くこと、何か質問したときにハンドサインで示すこと、「立つ」を活用することです。これらは模擬授業でもたくさん使われていたため、かなり定着しました。「立つを活用する」とは、例えばクイズのときや音読のときにわかった人から座ることです。どれだけ授業にやる気がなくてもみんなが立っていたら立たないといけないという気持ちになるし、誰がどこで悩んでいるのかという「つまづき」に気づくことができます。また音読するときに方向を変えることは、子どもたちのカウントの助けにもなるし、教師による子どもの状態把握にもつながります。立つことを適宜取り入れることは様々な効果があることを感じました。さらに、パワーポイントの共有機能は本当に便利でした。個々で操作しながらグループでの取り組みができるから、みんな手を動かすことができ、全員参加につながると実感できました。 3 ICTの活用について この授業で、ICTの新しい活用法やアプリをたくさん知り、ICTでできることはこんなにたくさんもあるのかと驚きました。これだけたくさんのツールがあっても、使いこなせるようにならないと意味がないので、これからできるだけ取り入れていきたいと思っています。欠席児童の連絡も不登校児への対応もICTでできるのはとても便利だと思いましたが、不登校児は直接会ったり、親御さんと直接お話したり、必要とされているんだという気持ちを伝えることは忘れてはいけないと思いました。アナログとデジタルの使い分け、いいとこどりは計画的にやっていくべきだなと感じました。 4 自分たちの模擬授業について 私たちの班は愛知県の単元の導入として都道府県の授業をしました。具体的な授業方法がなかなか浮かばず、単元を変える話も出ていたくらいですが、最終的に「楽しかった。」と言ってもらえる授業を展開できてとてもよかったです。私たちは、クイズ作りを大きなテーマとしました。クイズを作るためにその県について調べて詳しくなれるし、ヒントをだんだん難しくしていくなど組み立てのプログラミング思考を育成できるように意識しました。もう一つ工夫した点として、お題となる都道府県を、「県名と県庁所在地が違う都道府県」かつ「みんなが詳しく知らなさそうな都道府県」に指定したことです。より効果的に学べる場の設定をしました。 5 仲間の模擬授業について 他の班の模擬授業もとても素晴らしいものばかりでした。裁判について取り扱った8班の授業がとても心に残っています。NHKの動画を見ることで理解も深まるし、何といっても実際に裁判員になったことを想定して両者の立場になって考えることは、視野が広がり思考力も高まるためたくさんの力がつくと思いました。内容も子どもの心をくすぐるもので、楽しそうに授業を受けている子どもたちが想像できました。 〔感想〕 社会の内容だけではなく、全員参加型授業のコツやICTの活用などこれから役に立つことも学べてとてもよかったです。特にICTの活用はこれから頑張っていきたいと、この授業を受けたから思うことができました。半年ありがとうございました。 |
(1)全員参加型授業 授業に全員参加できる活動を多く取り入れることで、子どもたちが授業を受けざるを得ない授業づくりができるのだと学んだ。講義では、おでこにこぶしを当ててクイズに回答する活動や全員をその場で立たせて座ることで理解の有無を確認する活動などを実際に体験した。これらの活動は体を動かすため、視覚的に全員参加していることを実感でき、全員参加しているので参加しなければと子どもたち同士でも参加を促す効果があるのではないかと感じた。私自身もそうだが、やはり授業に集中できる日やどうしても頭に内容が入ってこない日など、日によって授業を受けているモチベーションは変わるものである。全員が参加できる活動を授業で行うことは、その日の個人の授業へのモチベーションに左右されることなく常に考えて授業を受ける習慣も身に付けられると感じた。教師の活動の工夫次第で子どもの授業への参加への態度は変えられるのだと学んだ。 (2)ICTを活用した授業 ICTを授業内に効果的に用いることで、子どもの思考を整理しやすくすることができたり共有を効率よく行えたりなどのメリットが多くあることを学んだ。私はこの講義を受けるまで小中高とICTを活用する授業にはほとんど触れてこなかったため、初めてこの講義でICTを活用した授業を受け、驚いた。子どもの思考を助ける思考ツールを用いてグループ活動を行い、それをパワーポイントで共有することで全てのグループの考えを簡単に見ることができるこの活動は、授業でICTを効果的に使うことのできるとても良い方法である。またkahootを導入で用いることで子どもの興味関心を掴みづらい単元を取り扱う際にも楽しんで授業を受けられるきっかけを簡単に作ることができるので、積極的に活用していきたい。ICTを効果的に活用することで子どもの授業への意欲は向上させることができると学んだ。 (3)子どもの思考を止めないための工夫 授業の活動の中に、クイズをしたり周りの子と話す時間を定期的に取り入れたり、ルーレットで回答者を指名したりすることで、子どもの思考を止めないような工夫をすることができると学んだ。特にルーレットを用いて発言者を決めるという工夫は、子どもたちそれぞれ自分が当たる可能性は少なからずあるため、自分の考えをまとめられる力が育つと考えられる。また、ノートの使い方もただ板書をするだけではなく、自分の感じたことや考えたことを基にまとめていく自分の考えを作る場として利用させることで、授業で得た学びが明確になるはずである。このような工夫を学んで、授業づくりでは子どもたちが常に考えられるような工夫をすることが大切であると改めて感じた。 (4)模擬授業 模擬授業では、実際に全員が参加できる活動をどうやって授業に取り入れるのか実践的な学びが得られた。自分の班の模擬授業で担当した単元がクイズにしやすい内容であったが、それを取り入れてどのように授業を展開していくか悩んだ結果、子どもたちにクイズを作ってもらうという授業を行った。他の班の模擬授業でも同じように子どもたちがその授業の主役だと感じる授業が多く、子ども主体の授業を作る様々な方法を知ることができた。また資料等を活用して班ごとにまとめることで、調べる内容が同じであっても新たな発見を見つけることができるので、社会科で調べ学習やグループ活動を行うことは効果的であると実感した。 【感想】 講義全体を通して、子どもたち全員が授業に参加できる授業づくりの本質を学べたように感じた。今までの社会科の授業のイメージは、習った知識をひたすらノートに書く暗記科目のイメージで、社会科の授業でクイズやグループで考える活動を行うイメージが具体的に持つことができなかったが、見本の授業やICTの活用方法、班での模擬授業など色々な活動を通してかなり具体的に実践方法を学ぶことができ、とても学びの多い講義だった。講義を受けるまで教員になって社会科の授業を行うことへの不安が大きかったが、今はどんな授業をしようか考えるのが楽しみになってきた。この講義で学んだことをしっかりと活かして、子どもたち全員が積極的に参加する授業を行いたい。 |