あなたも社楽人!

社楽の会の運営者によるブログです。社会科に関する情報などを発信します。

世界を見る目が変わる50の事実-23-

2010-10-14 06:25:04 | 社会科こぼれ話
国連ミレニアム開発目標(MDGs)サミットにちなみ、ジェシカ ウィリアムズの評判の書 『世界を見る目が変わる50の事実』(草思社)の内容を社楽的に読むシリーズ。



今回は第23回。 ケニアでは家計の3分の1が賄賂に使われる

日本人には、にわかに信じ難い話ですが、私が時々訪問するブログに 梶ピエールの備忘録 というのがあります。関西の大学の先生のブログです。

http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/20080605/p1

2008-06-05 のブログには、次のように書かれています。

--------以下引用--------

先日NHKBSで放送されたソリウス・サムラ氏によるケニア社会のドキュメンタリーは、本物の「賄賂社会」というものがどういうものか余すところなく伝えていた。

一言でいうと、ケニアではスラムのようなただでさえ貧しい人々が住むような地域であっても(というか、そういう地域だからこそ)、ほとんどの公共サービス(電気・水道・ビジネスの認可、建築の許可・・)が役人への賄賂なしでは受けることができないのだ。

その賄賂の負担の重さは、スラムの住人の生活をますます苦しいものにしている。


また、本来はそういった貧しい人たちのためのものであるはずの政府補助金の分配も、やはり賄賂によって左右される。

活動実態のない「地域住民組織」やNGOが多数作られ、役人を買収することで正式な認可を受け、補助金を受け取ることが横行しているためだ。

このことは、海外からの資金援助もこのようにして不正に着服されてしまう可能性が大いにある、ということを意味している。

--------引用終わり-------

これも、実は格差の問題です。

次のようにも書かれています。

ケニアは他のアフリカ諸国にくらべ「まだまし」な状況だからこそ、賄賂や汚職が番組のように目に見える形で蔓延していたのだ、と。

他のアフリカ諸国でも、似たような状況か、さらにひどいことが想像できます。

日本のODAはアフリカ向けが主になっていきます。
ブログの最後は次のように結ばれています。

いずれにせよ、途上国政府の腐敗のメカニズム、またその経済発展との関係にはまだまだ分からないことが多い。日本でもアフリカ支援に本格的に注目が集まりだしたことは歓迎すべきなのだろうが、同時に「貧困撲滅のためにはまず汚職を止めよ」というサムラ氏のメッセージも、重く受け止められるべきだろう。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。