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「くだるもの」「くだらないもの」

2010-08-19 06:21:11 | 社会科こぼれ話
「良くない」といことを「くだらない」と表現することがあります。
この「くだらない」とは?
「くだる」ものはあるの?

江戸時代、伏見や灘でつくられた美味い酒は、京都や兵庫から江戸に下ってきました。それが「下りモノ」と云われ、「良品」の代名詞だったのです。
廻船問屋の大阪を中心に、下るか下らないかを決めていました。酒だけでなく、広く使われたようです。

一方、江戸で作られるものは、「下らない」もの。これが、たいしたことがないものの意味に転化しました。
上方の人が使い始めたのか、江戸の人が謙遜して使ったのかは分かりませんが、確かに「くだりもの」は高級品が多かったのも確かでしょう。

江戸時代の物流を考えるネタになりそうです。

実際に、灘の酒は、紀伊半島をまわってくるので品質が劣化してしまいました。
そこに代わったのが、愛知、特に知多半島の酒です。
愛知は、日本有数の酒所で、現在でも、兵庫、京都、新潟に次いで生産量が多いのです。
(年によっては秋田に次ぐ)
醤油も同様。京都の醤油に代わって、野田でつくられるようになりました。

言葉には、歴史があるのですね・・・




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