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世界を見る目が変わる50の事実-43-

2010-11-04 06:47:32 | 社会科こぼれ話
国連ミレニアム開発目標(MDGs)サミットにちなみ、ジェシカ ウィリアムズの評判の書 『世界を見る目が変わる50の事実』(草思社)の内容を社楽的に読むシリーズ。



第43回は 20003年、米国の防衛費は約3960億ドル。「ならず者国家」7カ国の防衛費総計の33倍


ならず者国家(rogue state) とは、「世界平和に対する脅威を画策する国家」という意味で、ブッシュ前大統領がよく使っていました。


米国は北朝鮮、イラク、イラン、アフガニスタン、リビア、キューバ、スーダン、シリアの7カ国を指しています。

このうち、リビアははずれ、イラクは占領され、キューバは実質的に過去の問題です。

ジェシカ ウィリアムズは、ここでは、ならず者国家についてではなく、アメリカの防衛費の多さを訴えています。

ストックホルム国際平和研究所の統計によると、2007年の世界の総軍事費に対して、アメリカ合衆国の軍事費は45%を占め、世界最大の軍事力大国・軍事費大国・軍需産業大国・武器輸出大国です。

もう少し詳しく見てみましょう。

2006年度 - イラク戦争中 - 政府は共和党 - 議会は上院・下院とも共和党が多数派
軍事支出は5,218億ドル、GDP132,466億ドルの4.0%、政府支出26,554億ドルの19.7%。

武器購入費は897億ドル、GDPの0.7%、軍事支出の17.2%。

研究開発費は686億ドル、GDPの0.5%、軍事支出の13.2%。

軍需産業の雇用者は360万人、総人口29,821万人の1.2%、就業人口14,424万人の2.5%。

軍人144万人+文民66万人=国防総省の雇用者210万人、総人口の0.7%、就業人口の1.5%


軍需産業と国防総省で、就業人口の4%を抱えているので、GDPの4%を軍事費に使っても許されるのです。

しかし、武器は使わないと減りません。新たな需要は生まれません。
そのために、アメリカは定期的に武器を消費しているのかも?
その費用は、日本などが負担している・・・

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