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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●「愛は惜しみなく与える」なのだ・・・なんちゃって(^^;)御一人でもご連絡いただいた方がいれば次へ進むことといたしました👋
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第6回)です。前回と同程度の難易度と思います。なお、間違っているところやご不明な点などあれば、遠慮なく・・・というか、ぜひお知らせください。歓迎いたします。ただし、問題に対する補足説明は、未着手の他の方の手前、出来かねるかも知れませんが、「何処何処を見れば(調べれば)分かります」という程度のヒントや返事はできるかも知れません。いづれにしろ、なんなりとコメントください👋👋👋
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第6回>
(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.南に嘉魚有り 烝然として汕汕す
2.四驪 済済たり 轡(ヒ)を垂るること濔濔たり
3.谺然として山中の壑(たに)が開ける
4.庭燎、晢晢たり
5.暘烏出づ
6.その着物は暈繝に染めている
7.すくもむしのような形をした鼻のことを「曷鼻」という
8.朮(おけら)はアザミに似た草の名で、一名「山薊」という
9.国の政柄を執る宰相のことを枋国という
10.徳は大人を枳維し、大人は卿を枳維し、卿は大夫を枳維す
11.諸々、搏攫柢噬の獣、その歯角爪牙を用いるや・・・
12.草木が槭然と枯れ凋んでいる
13.檐馬が涼しげに鳴っている
14.水声、淙汨たり
15.湖泥により淤淀となっている
16.小舟が湍滝に遭い、翻弄される
17.風が瀏莅と林木を揺らしている
18.橇車で雪道を行く
19.牀簟に臥す
20.まだらうしのことを駁犖という
21.槎に乗って東夷へ往く
22.槊を横たえて詩を賦す
23.不吉な氛が漂う
24.廉い態度に感服する
25.百川沸滕し、水、滕がる
26.濘にはまることを陥濘(カンネイ)という
27.冕を被り正装する
28.梏をはめられる
29.大いに槃しむ
30.乾いて水気がなくなり涸びた
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.上役をコきおろす
2.キワドいところで間に合った
3.ロクすっぽ、挨拶もできない若者が増えている
4.失敗してショゲている
5.まだイチルの望みがある
6.息子をカタる「オレオレ詐欺」が頻発している
7.高崇たる山脈がショウリツしている
8.天子直筆のシンカンを見ることができた
9.心に少しくワダカマりがある
10.憲法がケイガイ化する恐れを心配する
11.生前の徳によりシゴウを賜った
12.前後からキョウゲキする
13.キョウゲキな言動に、皆、驚きを禁じ得ない
14.1911年に起きた中国の革命をシンガイ革命と呼ぶ
15.世間をシンガイさせる犯罪が増えている
(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.1級にヤガて合格するだろう
2.イカルは椋鳥ぐらいの大きさのスズメ目アトリ科の鳥だ
3.1ヘクトグラムの重さがあった
4.スイ臓の調子が悪い
5.キスを釣り上げた
(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.喜びと悲しみ
2.ことばがはっきりしないこと、態度が煮えきらないこと
3.おそれあわてること
4.手をうって非常に喜ぶこと
5.人の行為をとがめ非難すること
<語群>
(かんきゅう、がんこ、きゅうせき、べんぶ、かんべん、さっとう、しっとう、こうきょ)
(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア( )挙踵 2.イ( )掻痒 3.ウ( )附耳 4.エ( )千里 5.オ( )浅掲
6.カ史魚( ) 7.キ彫虫( ) 8.ク終南( ) 9.ケ載籍( ) 10.コ亮遺( )
<語群>
(しんれい、こうかん、きんかく、まこ、てんこく、じくろ、しょうけい、ちゅつひん、えんけい、じょうそく)
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語からう一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.詩作などで細かな技巧にはしること
12.仮もがりの葬儀礼を退けてまで主君を諌めること
13.仕官の道が得やすいこと
14.物事が思いどおりになること
15.人に注意をする時には、相手が傷つかないような気遣いが必要ということ
(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.金漆 2.大口魚 3.行器 4.皁莢 5.小舌 6.苦参 7.胡蘿蔔 8.郁子 9.馬陸 10.四照花
(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1 犒賚 ― 2 賚う
イ.3 緇衲 ― 4 緇い
ウ.5 戮力 ― 6 戮せる
エ.7 歃血 ― 8 歃る
オ.9 剏業 ― 10剏める
(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.都邑 2.韜晦 3.嶮岨 4.磊落 5.広闊
<類義語>
6.鳴箭 7.鉄漿 8.淅瀝 9.大海原 10.煢釐
<語群>
(たんい、そうえい、ひれき、しょうじょう、こうし、きょうあい、けんきょう、でっし、かふ、へきすう)
(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.タイカの材は一丘の木に非ず
2.イッサンを博す
3.コウフン花を生ず
4.蓼虫は苦さを知らず、ショチュウは臭さを知らず
5.カンキョウを煩わす
6.コチュウの天地に遊ぶ
7.コフを甦らしむ
8.鴫のカンキン
9.シンマクに負えぬ
10.野猪にしてカイするもの
(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・抽斎の述志の詩は、今わたくしが中村不折さんに書いて貰つて、居間に懸けてゐる。わたくしは此頃抽斎を敬慕する余りに、此(1)フクを作らせたのである。
・・・わたくしは (ア)少い時から多読の癖があつて、随分多く書を買ふ。わたくしの俸銭の大部分は内地の書肆と、ベルリン、パリイの (2)ショコとの手に入つてしまふ。しかしわたくしは曾て珍本を求めたことがない。或る時ドイツのバルテルスの文学史の序を読むと、バルテルスが多く書を読まうとして、廉価の本を (3)ショウリョウし、文学史に引用した諸家の書も、大抵レクラム版の書に過ぎないと云つてあつた。わたくしはこれを読んで (イ)私かに殊域 (ウ)同嗜の人を獲たと思つた。それ ゆゑわたくしは漢籍に於ても宋 (4)ザンポンとか元 (4)ザンポンとか云ふものを顧みない。『経籍訪古志』は余りわたくしの用に立たない。わたくしは其著者が渋江と森とであつたことをも忘れてゐたのである。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(B)「・・・墨汁師も首肯して云つた。戴氏独立の表石の事は始て聞いた。池田氏の上のみではない。自分も (エ)黄檗の衣鉢を伝へた身であつて見れば、独立の (5)イセキの存滅を意に介せずにはゐられない。想ふに独立は寛文中九州から師隠元を黄檗山に (6)セイしに上る途中で寂(じゃく)したらしいから、江尸には墓はなかつただらう。嶺松寺の表石とはどんな物であつたか知らぬが、或は牙髪塔の類ででもあつたか。それは兎も角も、其石の行方も知りたい。心当りの向々へ問ひ合せて見ようと云つた。
・・・引き続いて二月に、森枳園の家に奇怪な事件が生じた。枳園は阿部家を逐はれて、祖母、母、妻勝(かつ)、生れて三歳の倅養真の四人を伴つて夜逃をしたのである。後に枳園の自ら撰んだ (7)ジュゾウ碑には「有故失禄」と書してあるが、その故は何かと云ふと、実に悲惨でもあり、又滑稽でもあつた。
枳園は好劇家であつた。単に好劇と云ふだけなら、抽斎も同じ事である。しかし抽斎は俳優の技を、観棚(かんぼう=客席のこと)から望み見て楽むに過ぎない。枳園は自ら其 (8)カハクを学んだ。 (8)カハクを学んで足らず、遂に舞台に登つて、ツケ(拍子木に似た木)を撃つた。後には所謂相中(あいちゆう=歌舞伎役者の位)の間に混じて、並(ならび)大名などに扮し、又注進などの役をも勤めた。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(注)ジュゾウ:生存中に立てておく墓
(C)「・・・七月九日。早朝より団子阪の邸に往く。森先生は午前七時頃遂に (9)コウを属せらる。悲しい哉。
・・・大正十一年七月十一日。玄文社合評会終りて後、小山内兄弟と自働車にて観潮楼に至り、鷗外先生の霊前に通夜す。此夜来るもの凡数十名。その中文壇 (10)ソウコの士(=文筆業)は僅に一四,五人のみ。・・・」(「摘々録 断腸亭日乗」永井荷風の日記)
(D)「・・・六月八日。 北白川宮御葬儀の当日なりとて劇場休業す。松莚子門弟を従へ箱根に遊ぶ。電話にて同行を勧められしが、昨日より右の眼に物 (オ)貰ひ出来て痛みあり。辞して徃かず。朝より眼を洗ふこと屢なり。読書に堪えざるを以て、午後杖を江東に曳く。深川高橋より行徳通の石油発動船に乗り、中川を横り、西船堀の岸に上り放水路の (カ)坡上を歩む。西岸には工場立続きたれど東岸には緑樹鬱蒼茅舎の散在するを見る。 (キ)廬萩深き処 (ク)行々子の声騒然たり。船堀橋を渡り小松川城東鉄道停車場に至る時雨に逢ふ。今日見たりし放水路堤防の風景は (ケ)恰も二十年前の墨堤に似たり。近郊の繁華 (コ)寔に驚くべし。・・・」(「摘々録 断腸亭日乗」永井荷風の日記)
(注)(キ)の「廬萩」の「廬」は「盧」か「蘆」の誤りかと思われる。「盧荻」か「蘆荻」と見做して回答すること。
👋👋👋 🐑 👋👋👋
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第6回 標準解答>
(一)
1.さんさん 2.でいでい 3.かぜん 4.せいせい 5.ようう 6.うんげん 7.かつび 8.さんけい 9.へいこく 10.きい 11.ていぜい 12.せきぜん 13.えんば 14.そうこつ 15.おでん 16.たんろう 17.りゅうり 18.きょうしゃ 19.しょうてん 20.ばくらく
21.いかだ 22.ほこ 23.き 24.いさぎよ 25.わきあ 26.ぬかるみ 27.かんむり 28.てかせ 29.たの 30.から
(二)
1.扱 2.際疾 3.陸(「碌」は当て字だがOKかも) 4.悄気 5.一縷 6.騙 7.聳立 8.宸翰 9.蟠 10.形骸 11.諡号
12.挟撃・夾撃 13.矯激 14.辛亥 15.震駭
(三)
1.軈 2.鵤 3.瓸 4.膵 5.鱚
(四)
1.休戚 2.含糊 3.惶遽 4.歓抃 5.察当(撮当)
(五)
問1
1.ア 延頸 2.イ 麻姑 3.ウ 躡足 4.エ 舳艫 5.オ 深厲 6.カ 黜殯 7.キ 篆刻 8.ク 捷径 9.ケ 浩瀚 10.コ 巾幗
問2
11.キ 12.カ 13.ク 14.イ 15.ウ
(六)
1.こしあぶら 2.たら 3.ほかい 4.さいかち 5.ひこ 6.くらら 7.にんじん 8.むべ 9.やすで 10.やまぼうし
(七)
1.こうらい 2.たま 3.しとつ 4.くろ 5.りくりょく 6.あわ 7.そうけつ 8.すす 9.そうぎょう 10.はじ
(八)
1.僻陬 2.披瀝 3.坦夷 4.狷狭 5.狭隘 6.嚆矢 7.涅歯 8.蕭條(条) 9.滄瀛 10.寡婦
(九)
1.大廈 2.一粲 3.口吻 4.蛆虫 5.緩頬 6.壺中 7.涸鮒 8.看経 9.慎莫 10.介
(十)
(1)幅 (2)書估(原典は「估」。「賈」でも可か。) (3)渉猟 (4)槧本 (5)遺蹟(遺跡) (6)省 (7)寿蔵 (8)科白 (9)纊(「紘」でも可か。) (10)操觚
(ア)わか (イ)ひそ (ウ)どうし (エ)おうばく (オ)もら (カ)はじょう (キ)ろてき (ク)よしきり(ぎょうぎょうし) (ケ)あたか (コ)まこと
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●「愛は惜しみなく与える」なのだ・・・なんちゃって(^^;)御一人でもご連絡いただいた方がいれば次へ進むことといたしました👋
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第6回)です。前回と同程度の難易度と思います。なお、間違っているところやご不明な点などあれば、遠慮なく・・・というか、ぜひお知らせください。歓迎いたします。ただし、問題に対する補足説明は、未着手の他の方の手前、出来かねるかも知れませんが、「何処何処を見れば(調べれば)分かります」という程度のヒントや返事はできるかも知れません。いづれにしろ、なんなりとコメントください👋👋👋
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第6回>
(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.南に嘉魚有り 烝然として汕汕す
2.四驪 済済たり 轡(ヒ)を垂るること濔濔たり
3.谺然として山中の壑(たに)が開ける
4.庭燎、晢晢たり
5.暘烏出づ
6.その着物は暈繝に染めている
7.すくもむしのような形をした鼻のことを「曷鼻」という
8.朮(おけら)はアザミに似た草の名で、一名「山薊」という
9.国の政柄を執る宰相のことを枋国という
10.徳は大人を枳維し、大人は卿を枳維し、卿は大夫を枳維す
11.諸々、搏攫柢噬の獣、その歯角爪牙を用いるや・・・
12.草木が槭然と枯れ凋んでいる
13.檐馬が涼しげに鳴っている
14.水声、淙汨たり
15.湖泥により淤淀となっている
16.小舟が湍滝に遭い、翻弄される
17.風が瀏莅と林木を揺らしている
18.橇車で雪道を行く
19.牀簟に臥す
20.まだらうしのことを駁犖という
21.槎に乗って東夷へ往く
22.槊を横たえて詩を賦す
23.不吉な氛が漂う
24.廉い態度に感服する
25.百川沸滕し、水、滕がる
26.濘にはまることを陥濘(カンネイ)という
27.冕を被り正装する
28.梏をはめられる
29.大いに槃しむ
30.乾いて水気がなくなり涸びた
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.上役をコきおろす
2.キワドいところで間に合った
3.ロクすっぽ、挨拶もできない若者が増えている
4.失敗してショゲている
5.まだイチルの望みがある
6.息子をカタる「オレオレ詐欺」が頻発している
7.高崇たる山脈がショウリツしている
8.天子直筆のシンカンを見ることができた
9.心に少しくワダカマりがある
10.憲法がケイガイ化する恐れを心配する
11.生前の徳によりシゴウを賜った
12.前後からキョウゲキする
13.キョウゲキな言動に、皆、驚きを禁じ得ない
14.1911年に起きた中国の革命をシンガイ革命と呼ぶ
15.世間をシンガイさせる犯罪が増えている
(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.1級にヤガて合格するだろう
2.イカルは椋鳥ぐらいの大きさのスズメ目アトリ科の鳥だ
3.1ヘクトグラムの重さがあった
4.スイ臓の調子が悪い
5.キスを釣り上げた
(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.喜びと悲しみ
2.ことばがはっきりしないこと、態度が煮えきらないこと
3.おそれあわてること
4.手をうって非常に喜ぶこと
5.人の行為をとがめ非難すること
<語群>
(かんきゅう、がんこ、きゅうせき、べんぶ、かんべん、さっとう、しっとう、こうきょ)
(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア( )挙踵 2.イ( )掻痒 3.ウ( )附耳 4.エ( )千里 5.オ( )浅掲
6.カ史魚( ) 7.キ彫虫( ) 8.ク終南( ) 9.ケ載籍( ) 10.コ亮遺( )
<語群>
(しんれい、こうかん、きんかく、まこ、てんこく、じくろ、しょうけい、ちゅつひん、えんけい、じょうそく)
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語からう一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.詩作などで細かな技巧にはしること
12.仮もがりの葬儀礼を退けてまで主君を諌めること
13.仕官の道が得やすいこと
14.物事が思いどおりになること
15.人に注意をする時には、相手が傷つかないような気遣いが必要ということ
(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.金漆 2.大口魚 3.行器 4.皁莢 5.小舌 6.苦参 7.胡蘿蔔 8.郁子 9.馬陸 10.四照花
(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1 犒賚 ― 2 賚う
イ.3 緇衲 ― 4 緇い
ウ.5 戮力 ― 6 戮せる
エ.7 歃血 ― 8 歃る
オ.9 剏業 ― 10剏める
(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.都邑 2.韜晦 3.嶮岨 4.磊落 5.広闊
<類義語>
6.鳴箭 7.鉄漿 8.淅瀝 9.大海原 10.煢釐
<語群>
(たんい、そうえい、ひれき、しょうじょう、こうし、きょうあい、けんきょう、でっし、かふ、へきすう)
(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.タイカの材は一丘の木に非ず
2.イッサンを博す
3.コウフン花を生ず
4.蓼虫は苦さを知らず、ショチュウは臭さを知らず
5.カンキョウを煩わす
6.コチュウの天地に遊ぶ
7.コフを甦らしむ
8.鴫のカンキン
9.シンマクに負えぬ
10.野猪にしてカイするもの
(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・抽斎の述志の詩は、今わたくしが中村不折さんに書いて貰つて、居間に懸けてゐる。わたくしは此頃抽斎を敬慕する余りに、此(1)フクを作らせたのである。
・・・わたくしは (ア)少い時から多読の癖があつて、随分多く書を買ふ。わたくしの俸銭の大部分は内地の書肆と、ベルリン、パリイの (2)ショコとの手に入つてしまふ。しかしわたくしは曾て珍本を求めたことがない。或る時ドイツのバルテルスの文学史の序を読むと、バルテルスが多く書を読まうとして、廉価の本を (3)ショウリョウし、文学史に引用した諸家の書も、大抵レクラム版の書に過ぎないと云つてあつた。わたくしはこれを読んで (イ)私かに殊域 (ウ)同嗜の人を獲たと思つた。それ ゆゑわたくしは漢籍に於ても宋 (4)ザンポンとか元 (4)ザンポンとか云ふものを顧みない。『経籍訪古志』は余りわたくしの用に立たない。わたくしは其著者が渋江と森とであつたことをも忘れてゐたのである。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(B)「・・・墨汁師も首肯して云つた。戴氏独立の表石の事は始て聞いた。池田氏の上のみではない。自分も (エ)黄檗の衣鉢を伝へた身であつて見れば、独立の (5)イセキの存滅を意に介せずにはゐられない。想ふに独立は寛文中九州から師隠元を黄檗山に (6)セイしに上る途中で寂(じゃく)したらしいから、江尸には墓はなかつただらう。嶺松寺の表石とはどんな物であつたか知らぬが、或は牙髪塔の類ででもあつたか。それは兎も角も、其石の行方も知りたい。心当りの向々へ問ひ合せて見ようと云つた。
・・・引き続いて二月に、森枳園の家に奇怪な事件が生じた。枳園は阿部家を逐はれて、祖母、母、妻勝(かつ)、生れて三歳の倅養真の四人を伴つて夜逃をしたのである。後に枳園の自ら撰んだ (7)ジュゾウ碑には「有故失禄」と書してあるが、その故は何かと云ふと、実に悲惨でもあり、又滑稽でもあつた。
枳園は好劇家であつた。単に好劇と云ふだけなら、抽斎も同じ事である。しかし抽斎は俳優の技を、観棚(かんぼう=客席のこと)から望み見て楽むに過ぎない。枳園は自ら其 (8)カハクを学んだ。 (8)カハクを学んで足らず、遂に舞台に登つて、ツケ(拍子木に似た木)を撃つた。後には所謂相中(あいちゆう=歌舞伎役者の位)の間に混じて、並(ならび)大名などに扮し、又注進などの役をも勤めた。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(注)ジュゾウ:生存中に立てておく墓
(C)「・・・七月九日。早朝より団子阪の邸に往く。森先生は午前七時頃遂に (9)コウを属せらる。悲しい哉。
・・・大正十一年七月十一日。玄文社合評会終りて後、小山内兄弟と自働車にて観潮楼に至り、鷗外先生の霊前に通夜す。此夜来るもの凡数十名。その中文壇 (10)ソウコの士(=文筆業)は僅に一四,五人のみ。・・・」(「摘々録 断腸亭日乗」永井荷風の日記)
(D)「・・・六月八日。 北白川宮御葬儀の当日なりとて劇場休業す。松莚子門弟を従へ箱根に遊ぶ。電話にて同行を勧められしが、昨日より右の眼に物 (オ)貰ひ出来て痛みあり。辞して徃かず。朝より眼を洗ふこと屢なり。読書に堪えざるを以て、午後杖を江東に曳く。深川高橋より行徳通の石油発動船に乗り、中川を横り、西船堀の岸に上り放水路の (カ)坡上を歩む。西岸には工場立続きたれど東岸には緑樹鬱蒼茅舎の散在するを見る。 (キ)廬萩深き処 (ク)行々子の声騒然たり。船堀橋を渡り小松川城東鉄道停車場に至る時雨に逢ふ。今日見たりし放水路堤防の風景は (ケ)恰も二十年前の墨堤に似たり。近郊の繁華 (コ)寔に驚くべし。・・・」(「摘々録 断腸亭日乗」永井荷風の日記)
(注)(キ)の「廬萩」の「廬」は「盧」か「蘆」の誤りかと思われる。「盧荻」か「蘆荻」と見做して回答すること。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第6回 標準解答>
(一)
1.さんさん 2.でいでい 3.かぜん 4.せいせい 5.ようう 6.うんげん 7.かつび 8.さんけい 9.へいこく 10.きい 11.ていぜい 12.せきぜん 13.えんば 14.そうこつ 15.おでん 16.たんろう 17.りゅうり 18.きょうしゃ 19.しょうてん 20.ばくらく
21.いかだ 22.ほこ 23.き 24.いさぎよ 25.わきあ 26.ぬかるみ 27.かんむり 28.てかせ 29.たの 30.から
(二)
1.扱 2.際疾 3.陸(「碌」は当て字だがOKかも) 4.悄気 5.一縷 6.騙 7.聳立 8.宸翰 9.蟠 10.形骸 11.諡号
12.挟撃・夾撃 13.矯激 14.辛亥 15.震駭
(三)
1.軈 2.鵤 3.瓸 4.膵 5.鱚
(四)
1.休戚 2.含糊 3.惶遽 4.歓抃 5.察当(撮当)
(五)
問1
1.ア 延頸 2.イ 麻姑 3.ウ 躡足 4.エ 舳艫 5.オ 深厲 6.カ 黜殯 7.キ 篆刻 8.ク 捷径 9.ケ 浩瀚 10.コ 巾幗
問2
11.キ 12.カ 13.ク 14.イ 15.ウ
(六)
1.こしあぶら 2.たら 3.ほかい 4.さいかち 5.ひこ 6.くらら 7.にんじん 8.むべ 9.やすで 10.やまぼうし
(七)
1.こうらい 2.たま 3.しとつ 4.くろ 5.りくりょく 6.あわ 7.そうけつ 8.すす 9.そうぎょう 10.はじ
(八)
1.僻陬 2.披瀝 3.坦夷 4.狷狭 5.狭隘 6.嚆矢 7.涅歯 8.蕭條(条) 9.滄瀛 10.寡婦
(九)
1.大廈 2.一粲 3.口吻 4.蛆虫 5.緩頬 6.壺中 7.涸鮒 8.看経 9.慎莫 10.介
(十)
(1)幅 (2)書估(原典は「估」。「賈」でも可か。) (3)渉猟 (4)槧本 (5)遺蹟(遺跡) (6)省 (7)寿蔵 (8)科白 (9)纊(「紘」でも可か。) (10)操觚
(ア)わか (イ)ひそ (ウ)どうし (エ)おうばく (オ)もら (カ)はじょう (キ)ろてき (ク)よしきり(ぎょうぎょうし) (ケ)あたか (コ)まこと
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