★橋下市長兼日本維新の会共同代表の「当時多くの国の軍隊で従軍慰安婦のような制度を持っていた。 善いことではないが必要だった。 なんで日本だけがこんなに非難されねばならないのか」という趣旨の発言を聞いて。 またそれに賛同した石原新太郎日本維新の会共同代表の発言を聞いて。
これは根本的認識に問題があると私は思います。
「当時従軍慰安婦のような制度を持っていた」のは帝国主義的侵略をしていた軍隊であり、特に他国を占領しながら長期に戦う場合にその傲慢な軍隊が軍人たちに必要だと考えたのです。
真の祖国防衛戦や独立戦でそのようなものは持たなかったでしょう。 真に祖国の国民のために戦う軍隊なら、女性の人権や尊厳も護ろうとするのが普通だからです。
日本だけが非難されているのは普通この種の被害者自身が本格的告発をためらうか被害国政府が本格的には取り上げないからでしょう。 現に韓国でもこの件は長いこと問題にされてこなかったのですから。
本来は「当時従軍慰安婦のような制度を持っていた帝国主義的侵略軍隊は皆批判されるべき」ものです。
その上、橋本氏は「沖縄基地の駐留米軍に(レイプ事件を減らすためとして)建前ばかり言わず風俗を活用するように」進言したと言いました。
しかし、もしそんなことをしてもレイプ事件が減ることは無く、刺激してかえって増える可能性さえあります。
「買春・売春を奨励した」として米国民や世界にひんしゅくを買い、橋下氏は慌てて「国際常識が日本の常識とは異なっていて誤解された」と弁明しましたが、「その趣旨は間違っていると思わない」と言っています。
しかしこうした考えは一部の者たちのオレたち流の考え方であって、「日本では常識的だ」と思うのはとんでもない思い違いです。
★ また、安部首相らの「軍が直接強制連行した証拠はないから河野談話はけしからん」と言う考え方もとんでもない考え方です。 この種の強制など文書に残すはずはなく、もともと河野談話はそれでも真実であったと判断して出されたものなのです。
当時、軍は自ら民間業者(実態は軍に従属して委託を受けた者たち)に従軍慰安婦として女性を集めるように指示し、彼らが「いい仕事が有る」などと女性をだまして連れて来て強制的に慰安婦にしたことがかなりあり、分かっても軍がそのままにしたケースが多いのです。
「高給を払ったので娼婦が集まった」と言う説も実態は貨幣価値が急速に下落していた時期で、比較が間違っていますし、それは業者の申告に過ぎず、特に後半は女性本人にはほとんど支払われていなかったのが実態です。
「日本の先輩たちを貶めてはいけない」と言う感情論で歴史の実態を直視しようとしない・・・これではまともな反省などできません。 そして、かえって国際的に騒がれることになって行っています。
★しかし、韓国も中国も戦後に侵略をやっています。
韓国は米国のベトナム侵略戦争に加担し、米国の延べ55万3000人に次ぐ延べ32万5900人の兵力を南ベトナムに送り込んでいますし、住民にも悪逆非道なことをしました。
中国もベトナムに国境周辺で不当な領土要求をし、激しい軍事攻撃をしました。 (反撃され完敗したけれど)
チベットなども不法占領して併合してしまい、漢民族を大量に送り込んでいます。
彼らはそれらを侵略行為とは認めず、反省していませんが、客観的に見ればれっきとした侵略行為であり、大いに批判されるべきものです。