JR横須賀線北鎌倉の駅で降り、明月院に行く途中に「葉祥明美術館」があります。何度も前を通り、その存在は知っていたのですが、入るのははじめてでした。本名は葉山祥明。戦後の生まれで、私より六つ位年上です。1990年創作絵本『かぜとひょう』でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞を受賞。美術館には絵本の原画が展示されていました。
空の広がり。大地の広がり。水の中の広がり。空間の使い方が素晴らしいですね。観ている自分自身が絵のなかに入り込んでしまうような感覚になります。そのなかに描かれた一軒の家や木々、そして動物は空間のなかで点のようですが、近づいてみると実に丁寧に描かれています。色使いも優しい色で、なにかほっとした気持ちになる絵です。
そして何枚かのデッサン画も展示されていましたが、そのうちのマザーテレサを描いた絵が印象的でした。やはり基礎がしっかりしているから観る人を惹きつける絵が描けるのですね。水彩画はじめよう考えていましたが、目の前の花一輪描けないようでは、いまの実力では無理かと諦めかけています。