神奈川県の緊急事態宣言は9月末まで延長されました。まだ1000人は切ったといえ、500人以上の陽性者が出ており油断はできません。そんななか9月15日に源氏山公園から仮粧坂を通って鎌倉駅まで行きました。写真は仮粧坂の現況を写したものです。昨晩の雨で道が濡れていますが、驚いたのは山道の岩にびっしり苔が生えていたことです。この源氏山から仮粧坂の道は鎌倉ガイドにとっての定番のコースであり、コロナ前は小学生たちが歓声をあげ下っていました。当然に岩に苔など生える余地はありませんでした。世間では人々がコロナ禍で右往左往している間、ちゃっかり苔は自分の世界を広げていたわけです。
毎日コロナの陽性者数やワクチンの2回目接種率をテレビや新聞で見て安心したり心配になったりしている日常ですが、山の中の自然の営みを思うと馬鹿馬鹿しくなります。
さらに仮粧坂から扇谷に行く道の崖にはタマアジサイが満開でした。これもコロナ前には気付かなかった景色。会議はリモートで行われることが多くなり、今日この自然に触れる前まではヴァーチャルガイドもありかなどと考えていました。しかしリアルの世界は毎日その姿を変え、光のさす角度によって見える景色が全く異なります。そして見るものすべてが新鮮で写真では得ることが出来ない感動を味わうことが出来ます。人間の脳は網膜で自然光を受け取ってはじめて活性化するようです。知識を学ぶにはヴァーチャルな世界でもいいのですが、感動を得るには五感で感じたリアルの世界でないと駄目かもしれません。