今回の青森旅行のメインは白神山地に行くことでした。前日までのはっきりしない天気もこの日は晴れ。まさに白神の女神が「ようこそ」と歓迎してくれていました。山にはガイドさんの案内で90分程入りました。ここまで来た時間に比べると短いような気がしましたが致し方ないです。来れただけでも儲けもので、晴天のもと歩けるなんて超ラッキーでした。
この白神山地は、青森県南西部から秋田県北西部にまたがる130,000haに及ぶ広大な山岳地帯の総称です。このうち原生的なブナ林で占められている区域16,971haが1993年12月に世界遺産として登録されました。 青森県側の面積は、その約4分の3を占め、12,627haとなっています。(青森県のホームページより)今年の暮れで登録から30周年になるわけで、そんな記念の年に来れたのも幸運でした。
これだけ広大な土地ですが、今回歩いたのはほんのわずか。それでもガイドの方の説明が上手で楽しく廻れました。ブナの木は葉に降った雨を自分の幹を伝わせ、根元に落し、水分を吸収すること。1本のブナの木が根元にためる水の量は8トンにもなること。山全体が巨大なダムになっており、いたるところから浸みでた水が流れを大きくし、川となって津軽平野を潤していること。スギの木は人工的に植えられたもので、スギの木がある場所は世界遺産から除外されていること。青森県側の世界遺産地域の面積が多いのは、政策的にスギの木の植林が限定的だったかもしれません。ブナの木の樹齢は幹の節の数で測るらしく、足元の5㎝くらいの子どの木で節は4個、まだ4歳くらいだと言うことでした。説明を聞いていて白神山地の自然への敬意や愛情がたっぷりで、なにか羨ましくなりました。