高山稲荷神社の千本鳥居で青森県人の空間の造形美を称讃したばかりですが、この「鶴の舞橋」ほどそれを極めたものはないかもしれません。富士見湖というなんの特徴もない沼を一大観光地にしてしまうのですから、この架橋を考え付いた人はただものではないですね。写真はその鶴の舞橋を写したものですが、出来栄えはほぼゼロ%。その理由は鶴の舞橋の背後に岩木山が生憎の天気で見えていないからです。
実はこの橋、JR東日本の大人の休日俱楽部の宣材写真で一躍有名になりました。ご存じの方も多いかと思いますが吉永小百合さんが鶴の舞橋をバックにして写っているものです。パネルになった写真を紹介したいのですが、叶いませんので、インターネットで検索してください。一度は訪ねてみたいと思う場所です。
この橋は平成6年(1994)7月8日に架けられ約29年経っています。そろそろ寿命ということで、残念ながらこの秋から架け替え工事が始まり、完成するのは4年後です。あと数カ月で見納め、いい時に行くことができました。橋の木材はヒバの木で約3000本使っています。ヒバというの木は別名は「あすなろ」と言い、私は子供頃にヒノキになれずとも一生懸命に頑張る姿を描いた文章を記憶しています。新しい橋もヒバの木を使用するようです。
さて岩木山ですが、標高1650m、津軽平野にどんと腰を据えた独立峰のため、四方どこからも天気さえよければその姿を眺めることができます。津軽人の象徴的存在でお岩木やまとして親しまれていますが、今回の旅行でその姿を見れたのは、まさに津軽を離れるバスの車窓から。ラッキーな出来事でした。