木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

深夜の怪

2007年07月02日 | 日常雑感
 昨夜、眠れぬまま深夜に亘り、徳川埋蔵金に関する本を読んでいた。
 要子廣堂という人が書いた本で、作者は霊感ある人物らしい。
 書のタイトルは、「徳川埋蔵金の秘密を解いた」である。
 ちょっと気になる記述があるので、随分前に購入していたものだが、やっと昨日読み終えることができた。
 徳川埋蔵金については、個人的には全く詳しくないが、あっても、なくても不思議ではないと思う。
 ただし、古代ならともかく、近世に差し掛かった幕末の混乱期に、完全に秘密裏に財宝を隠すという作業はかなり困難なのではないかと思う。
 本書にも秘密を守るために千四百余名の人間が殺害された、という記述があるが、これだけの人間を一人も漏らさず殺害する、というのは困難を極める作業ではないか。
 だが、気味が悪い話である。
仮にそれが本当なら、徳川埋蔵金も呪われた金であり、手にした者も、尋常では済まなさそうな気がする。
 そんなことを思いながら、読了し、トイレへ立つ。
 個室に入ると、カサカサという音がする。
 後ろを振り向くが、当然誰もいない。
 廊下に出ると、また、微かな物音。
 レジ袋を触った時のような音である。
 もしかしたら、ゴキブリでもいるのかと思い、辺りを見回すが、落ちているレジ袋などない。
 音もしなくなった。
 部屋に戻ろうと、歩き始めると、また、あの音が。
 カサカサ、カサカサ。
 すぐ背後から音がするのである。
 慌てて、後ろを振り向くが、誰もいない。
 嫌な感じを持ちながら、また歩き始める。
 カサカサ。
 立ち止まる。
 音も止まる。
 後ろを向く。
 誰も・・・・
 そのとき、また、あの音が。
 カサカサ。
 えっ。
 自分の背中を触る。
 あれ?
 そこには、どうして着いたものか、スーパーダイトミの、レジ袋が。
 あのカサカサ音は、自分の背中に着いたレジ袋の音だったのです。
 ちゃんちゃん。