木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

食パン1斤くださいな ~ 1斤ってなに?

2008年06月18日 | 大江戸○×クイズ
問い:食パン1斤の斤とは重さの単位である。ウソ? 本当?  答えは、文末に。

尺や寸と言った長さの世界においては、江戸時代の言い方が現代社会においても、まだ若干残っているが、重さのほうは、すっかり追いやられてしまった。1寸=約3.3cm、1尺=33cmということを知っている方も、1貫や1匁が何gになるのか知らないことが多いのではないだろうか。
1匁は3.75gで、1貫は3.75kgである。
だが、この貫と匁の間にも、両、斤という単位も使われていた。
1斤=16両=160匁であった。
それぞれgに換算すると、
1斤=600g、1両=37.5gとなる。
ところで、食パンは、数える時に、1斤、2斤と数える。
食パン1斤は、600gもないと思うが、これはなぜだろうか。
実は、食パンはひとつ1ポンド=約450gという定義が明治に行われたのであるが、ポンドの和標記「听」と斤がごっちゃになって、誤標記されたためと言われている。
現代では、公正標記法により「食パン1斤=340g以上」というのが、基準となっている。
食パンの数え方「斤」は、重さの単位だったのである。
答え:○
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鬼平の嘘つき~花火編

2008年06月16日 | 大江戸○×クイズ
問い:江戸時代の打ち上げ花火は丸かった。ウソ? 本当? 答えは、文末に。   

花火というと、TV[鬼平犯科帳」のエンディングにもジプシー・キングの哀調を含んだ演奏をバックに鮮やかな玉が上がっているのが見える。まず、これは全く嘘である。鬼平のいた寛政あたりでは、このような花火は存在しなかった。
では、どんな花火があったかというと、まず、立花火。これは、長い木の先に今で言うドラゴンなどの吹き出し花火をつけたものである。花火の語源も、「花」ではなく棒の先を示す「端」であるという説もある。次に流星。昼のものを流勢といい、夜のものを流星という所もある。これは、今で言うロケット花火である。このロケット花火をばかでかくしたものが流星と思って貰ってもいい。現代でも、秩父や静岡の草薙、滋賀の米原などで、伝統的に揚げられている。写真で見ると、ぱっとしないのだが、間近で見ると凄い迫力である。花火というより、ロケットの打ち上げに近い。
それでは、現代でいうところの花火=打ち上げ花火がいつ頃登場したかというと、文化・文政の頃と言われている。しかし、これにしても、色は和火と言われる橙色のもので、鮮やかな色が出せるようになったのは、明治以降である。また、花火が丸く開くようになったのも明治以降と言われている。江戸の花火は、柳と言われる火の尾が長く後を引くものであったり、星がその場その場で単発的に開くものであったと思われる。この辺りのことは、なにせ写真がなかった時代のこと、浮世絵から想像するしかないのだが、写実的とは言えない浮世絵からでは、想像の部分が大きくなってしまうのも仕方がない。
答え:× (と思われる)


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名古屋のラーメン

2008年06月04日 | 私的名古屋考
名古屋には、名古屋にしかない食べ物がある。しかし、名古屋の人は、それらが全国区であると思っていることが多く、味噌煮込みも味噌カツも北海道でも九州でも普通に食べられると思っている。普通にそう思っているから、自分たちの食べているものの特殊性に気づかず、風評もしていないので、名古屋の食べ物は人知れず、変わっている。その中で、個人的に一番好きなのは、台湾ラーメンである。確かに名古屋にずっと住んでいると、台湾ラーメンが大阪や東京で滅多に見られないことが不思議にさえ思える。台湾ラーメンは辛口の醤油ラーメンに挽肉が乗っている、というのが基本パターンで、今池の味仙が有名。個人的には、瀬戸線沿線の江楽というラーメン屋さんの台湾ラーメン辛口が好きであるが、これは相当に辛い。一時期、台湾ラーメンと並んでブームになりかけたベトコンラーメンというものもある。これは、新京というラーメン屋さんが始めたもので、ベストコンディションラーメンの略だとか。にんにくをごろごろと入れた濃いめのラーメンは癖になる。だが、台湾ラーメンのようなポピュラリティは獲得できなかったようである。ただし、ベトコンラーメンは大阪や東京でたまに見かけることがある。名古屋の人は、昼にボリュームを求めるので、ラーメンにも量を求める。名古屋での人気店本郷亭もかなりボリュームのあるラーメンに昼はごはんが無料である。そのご飯も自分で自由にとっていいので、多くの人は丼にとって食べている。漬け物もただなので、ラーメンが来る前にサラダでも食べるかのように丼飯を食べる名古屋人の胃袋には脱帽。個人的に、コストパフォーマンスがとれていて、最も好きなのは、ラーメン福である。もやし多めと言うと、これでもか、というくらいの大盛りで登場。とにかく、名古屋の昼は量が多い。

味仙の台湾ラーメン

名古屋考⑤

2008年06月02日 | 私的名古屋考
名古屋は公園が多い。そして、緑に囲まれている。東山動物園という市民に人気の動物園があるのだが、ここなども観覧車に乗って上から眺めてみると、森の中の動物園という感じだ。この中にも小さな遊園地があるのだが、特筆すべきは、乗り物の安さ。ジェットコースターが300円であるだけで、後は200円。回数券は2000円で24枚綴りだから、2000円使えば家族4人で3つの乗り物に乗れることになる。愛知には、こうした格安の公園がたくさんある。岡崎市営南公園堀内公園、刈谷交通公園など、小学生低学年向けではあるが、格安の遊園地がたくさんある。その他にも尾張旭にある森林公園など、200円(中学生以下無料)を払って植物園のほうへ行くと、見たこともないような立派かつ広大な芝生で横になれる。こと、公園、遊園地では、名古屋、愛知は、かなり恵まれている。
ところで、冒頭の東山動物園は、東京の上野動物園に続いて、永らく入場者数日本2位の地位を占めていたが、近年北海道の旭川動物園にその座をとって代わられた。名古屋人にはショックなニュースで、すぐさま再生プランを制定したところは、負けず嫌いの名古屋人らしい。ちなみに、この動物園に来る人も車で来る人が多く、動物園近くの駐車場は朝早くから車の行列となっている。