笹間良彦氏の「時代劇のウソ・ホント」という本を読んでいる。
面白い。
常識は往々にして忘れ去られる。
当時の人からすれば当たり前過ぎるほど、当たり前だと思っていたことは、意外に記録に残っておらず、後世になると分からなくなる場合も多い。
そんな行為のうちのひとつとして、「抜き身の刀を持ちながら走る」といった場面がある。
時代劇で主人公が複数の刺客から襲われ、逃げるシーンがある。
刺客は抜き身の刀を普通に持って走り回り、
「いたか?」
「どこにも、おらぬ」
「逃げ足の速い奴だ」
などという会話が交わされるのだが、笹間氏は、これらの持ち方は「デタラメ」だという。
刀を立てたり、前に出して走れば、味方に当たるかもしれないし、切っ先を下げて走れば、自分の足を切る恐れがあるからだ。
切っ先が後ろになるようにして、右肩に担ぐのが正解だ。
しかも水平にすると、後ろにいる味方を傷つける恐れがあるので、必ず斜めに担ぐ。
右の拳が、右あごよりも右肩近くになるようにして担げば、八双にも青眼にもすぐに移行できる。
単に刀を抜いて走るだけにしても、意外なくらいに知らないことがあるものだ。
「時代劇のウソ・ホント」笹間良彦(遊子館)
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常識は往々にして忘れ去られる。
当時の人からすれば当たり前過ぎるほど、当たり前だと思っていたことは、意外に記録に残っておらず、後世になると分からなくなる場合も多い。
そんな行為のうちのひとつとして、「抜き身の刀を持ちながら走る」といった場面がある。
時代劇で主人公が複数の刺客から襲われ、逃げるシーンがある。
刺客は抜き身の刀を普通に持って走り回り、
「いたか?」
「どこにも、おらぬ」
「逃げ足の速い奴だ」
などという会話が交わされるのだが、笹間氏は、これらの持ち方は「デタラメ」だという。
刀を立てたり、前に出して走れば、味方に当たるかもしれないし、切っ先を下げて走れば、自分の足を切る恐れがあるからだ。
切っ先が後ろになるようにして、右肩に担ぐのが正解だ。
しかも水平にすると、後ろにいる味方を傷つける恐れがあるので、必ず斜めに担ぐ。
右の拳が、右あごよりも右肩近くになるようにして担げば、八双にも青眼にもすぐに移行できる。
単に刀を抜いて走るだけにしても、意外なくらいに知らないことがあるものだ。
「時代劇のウソ・ホント」笹間良彦(遊子館)
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