taimuのひとり言

毎日の生活の中で感じた事を 徒然なるままに・・・。

「からだのままに」 読書日記 4

2007-04-04 23:31:32 | 読書


 「からだのままに」南木 佳士著
 を 読みました。エッセイ集です。

 私が 初めて南木氏の本を 読んだのは「阿弥陀堂だより」でした。
 数年前のことです。映画館で「阿弥陀堂だより」を 観て
 その静かだけれど、温かい映画に 心安らぎました。

 後日 図書館で 偶然に同じ題名の本を 目にした時、
 あの映画には「原作」があったんだとわかりました。
 
 それから 時々南木氏の本が 無性に読みたくなるときがあります。
 「ダイアモンド・ダスト」で芥川賞を 受賞したことも後で知りました。

 とにかく 肩の力が抜けたような軽いエッセイも好きです。

 一生懸命に頑張ろう、前向きに行こう、という応援歌のような
 本が多い中 「ただただ 生きているだけでいいんだよ、
 普通に生きていくことは 難しいけれど素晴らしいことだよ。」
 というメッセージが聞こえてくるような気がする本です。

 ご自身の体験が語られているようですが、
 くだけてなくて きちっとした文章なのに わかり易く
 読みやすいのです。暗いイメージの題材でも(例えば「死」「老い」など)
 暗さよりも「静」、「淡々」という感じがします。そしてたまにユーモア
 あふれた言葉に 心和みます。

 今回の「からだのままに」も 期待を裏切りませんでした。
 是非 一度読んでみて下さい。