普段あまり人通りの無い、団地内の我が家の前を黙々と歩く人影。
ウォーキングしている何処かの爺ちゃんだろうかと思ったが、背にはパンパンに膨れた重そうなリュック。
そして、その2メートル程後ろには両肩に買物袋を担いだ婆ちゃんが続いているのが見えた。
ウォーキングではなく、買物帰りのようだ。
400メートル余離れたところにあるバス停で降り、荷物の重さに耐えて黙々と歩いているのだろう。
数年後に免許証を返納した時の自分の姿が重なった。
あれはねぇ・・・・・大変だよ。
汗を流してやっと帰宅してからは荷物の整理が待っている。
冷蔵庫に入れてトイレットペーパーを収納して、そこで買い忘れたものに気が付く。
そこで始まる爺婆の夫婦喧嘩。
二人とも入れ歯。
聴力も衰えているからお互い何を云っているか分からないまま戦いが続く。
バチバチと散る火花。そして二人の手にはいつの間にか武器。
怖いなぁ・・・・・
既に家庭内殺傷事件が何件も起きている時代だ。
寝室のドアには鍵を付けよう。
もちろん、ベッドの近くには木刀を置く。
夜、トイレへ行く時が一番危ない。
ムムム・・・・・どうしよう。
今のうちに尿瓶代わりになるものを買って置こう。
100均で売っているかなぁ・・・・・
そうだ、先にチ●チ●の太さを測っておこう。