何故かルンバは私に短パンを穿かせようとする｡
私は子供の頃から短パンは大嫌い｡
色白だったので､短パン姿になると周りの人が必ず｢あらぁ･････真っ白｣と云って大騒ぎしたからだ｡
色白と云うのも劣等感になるのだ｡
それなのに勝手に短パンを買ってきて私に穿けと迫る｡
もしかしたら､裾からチラリと覗く････かもしれないジェームスが見たいのか？
それなら､短パンを穿かせなくても｢見せて｣と云えばポロンと出すのに･････
配偶者なのだから､ポロンしても逮捕はされないような気がする。
今日も腰に痛みのあるルンバを乗せてスーパーへ
カートに掴まるように歩きながら､私に｢見て｣と云う先には一人の爺さん｡
白い半そでシャツに何故か緑のベストを重ね着している｡
下半身はルンバの好きな短パンだ｡それも思いっきり派手な真っ赤｡
そこから出ている脚はかなりスッキリとした美脚だ｡
どうしてだろう｡雨が降っていないのに左肘を曲げてビニール傘を引っかけている｡
ビニール傘で紫外線を防げると思っているのだろうか｡
周りにいる人も気になるのか二度見､三度見をしている｡
｢お母さんの目標はオレをあの爺さんのようにすること？｣と訊いたら
｢違う｣と云いたいのだろう｡
何度も首を横に振ったので､少しホッとした｡