山から切り出した青竹を一節ずつ切り、お箸1膳づつの太さに割り込んでいく。この時使う道具が「菊割り」である。上から見た時に、菊の花のような形に見える道具なので、こう呼んでいる。
今度は、割った竹の選別である。どの竹でもお箸になるのか?と言えば、NOーである。まず、「曲がり」を見る。この曲がりの入った竹を無理に削って、お箸にしても、後から必ず歪みが出てくる。次に「反り」を見る。これも曲がりと同じで、真っ直ぐな材料を選らば無くてはならない。その他、色や傷などを見ながら選別していくと……
左が合格品。右が失格した材料である。大体、三分の一くらいしか残らない。
節を頭に残して、お箸の長さに切る。この後、一本一本を丁寧に洗っていくのだ。「スコッチブライト」の様に研磨するスポンジで洗うと、あっという間に表面に傷が付き、折角の青竹の美しさが台無しになってしまう。普通のスポンジで丁寧に洗った後、布で、傷が付かない様に摺り上げていくと美しい青さが残っている。