高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

青竹箸  1

2008年11月13日 09時06分27秒 | 青竹箸

1112_0101 年末に「青竹箸」を数量限定で、ホームページで販売することにした。瑞々しい深い緑のお箸は実に綺麗である。新春の食卓を飾るのには最高のアイテムである。

http://take-once.com/SHOP/aotakebasi.html

お茶の世界では、よく「一期一会」という言葉が使われるが、この青竹のお箸にも大切な意味が含まれている。茶席の主人がお客様を迎えるにあたり、裏山の竹薮に青竹を切りに行き、お箸を削ったそうだ。しかし、この生の青竹箸は非常にデリケートで、瑞々しい青色は一瞬しか持たない。 来て頂くお客様に最高の状態のお箸を出すには、大変な神経を使うことになる。

「ホンの一瞬の青竹の美しい時に合わせて、そのお客様を迎えたい。」そんな事から「一期一会」の言葉が込められる。

1112_0131 青竹を切り出しに竹薮に入った。日当たりの良い所の竹は日焼けしてしまい、美しい青さが無い。杉林の中の様な、あまり日が当たらない場所の竹の方が伸びも良く美しい。今年、生えたばかりの竹は美しいが、まだ、芯が無く柔らかい。もう少し、しっかりしてこないとお箸には使えない。3年もの位の美しい竹を選んで切り倒す。使える部分は、厚みのある元の方だけだ。

1112_0431 適当な長さに切り竹薮から担ぎ出す。工房に持って帰り、綺麗に汚れを洗い落とすのだ。

「青竹箸」はもう20年以上削っているがいろいろな思い出がある。                  つづく

竹工房オンセ

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