石川さゆりさんの「天城越え」といえば、私がこの生涯で最も回数多く歌った演歌なのです。あなたと越えたい天城越え。ということで、伊豆半島唯一の百名山に数えられている天城山に登りました。実は、天城山、という山はありません。「万二郎岳(1,299m)」と、「万三郎岳(1,405m)」が実在の山名です。ちなみに呼び方は、まんじろう、ではなくて、ばんじろう、ばんざぶろう、です。今日は、天城国際ゴルフ倶楽部からスタートして、万二郎岳、万三郎岳を縦走、涸沢、四辻経由元に戻るコースです。
天城国際GCは、標高実に1,000mの位置にあります。12月に積雪があったとは聞いていましたが、着いてみたら、こんな按配でした。もちろん、コースはクローズ。冬は厳しいゴルフ場です。しかし、天城山にくるハイカーや登山客は多いようで、100台規模の登山駐車場が敷地内にあり、ちゃんと除雪もされていました(立派!)。6:20駐車場前の登山道口からスタートします。
この時間、下界は雲海の下。東から昇る太陽がまぶしいですが、そこにあるはずの太平洋は残念ながら見えません。伊豆天城といえば、緯度的には房総館山よりも南に位置し、3方向海に囲まれているため、温暖なイメージが強いですが、1,000mを越えればやはり冬です。
7:10万二郎岳山頂。スタート地点が高いため、あっさりたどり着きますが、最後の400m表示からは急登が続く。山頂部は樹木におおわれています。落葉樹ばかりですが、御覧のように密生していて眺望はあまりよくありません。これから向かう、万三郎岳がちょこんと見えます。
山頂から下るとすぐに視界が開けました。万三郎岳から天城峠へ向かう縦走路と、万三郎岳の左、北の方向には富士山が望めます。
振り返ると、万二郎岳。あいかわらず、下界は雲の下です。クローズのゴルフ場も見えますよ。こりゃ、春までだめそうだ。
馬酔木のトンネルをくぐり、穏やかな尾根道を辿ります。
8:10万三郎岳山頂。指差す方向には、こんな感じで富士山が見えました。望遠にすると、手前の木に焦点あって上手くとれないのは、どうしたらよいのでしょうか・・。ちなみに、ここは、一等三角点があります。
帰り道は、万三郎岳から北面に下り、天城二山下部をトラバースするような形でゴルフ場駐車場に戻ります。北面なので、凍結しているかと思い、簡易アイゼンを装着しましたが、風の当たらない谷部分のようで、アイスバーンにも、クラストにもなっていませんでした。のんびりと冬の木漏れ日を辿っていきます。「なぁにぃがあぁってもぉ~もお~いいのぉ~」なんて鼻歌も出ますが、雰囲気にはあいません。
9:40駐車場着。10台ほど、止まっています。これから登る人たちもたくさんいます。路面は完全に雪が付いており、スタッドレスでないと登れません。この辺には、別荘やIBMの天城研修センターなどもあり、除雪は完璧でした。伊豆は、低気圧などで雪が降ることは過去、経験しましたが、こんな冬っぽい雪は初めてでした。
熱海峠付近から見えた富士山です。相変わらず、立派ですね。
今回は、伊豆半島南部まで足をのばしました。夏であれば行も帰りも大渋滞ですが、この季節、雪が降ったせいもあって、車はあまり走っていません。片道100km超ですが、2時間程度の往復で済みました。今度は、「山がぁ、燃えるぅ~」の紅葉の季節に、天城峠まで足を延ばしてみたいものです。