昨日、『向日葵の咲かない夏』を読んでユニークと書いたが、書き足りないことがあったので追加。
それはユニークというより、異常な小学生の妄想による行動みたいなことが書いてある内容であるということ。
これを読んでいて、確かに異常だが、結構日常的に起きていることなようなことが気がした。
衝動的に、いつもの自分とは違った残忍な性格が表れたりした記憶は私にはある。
だから、そのときブレーキがかからなければ、殺人などの行為を起こしかねないし、そのような感情を持ったことに、ショックを受けたりする。
昨今の異常な事件を見ていると、この小説との一致性を感じてしまう。
犯罪を起こしてしまった人たちは、自分の起こしてしまった罪に驚き、そんなことはない、していないと思うあまり、妄想し、それがいつしか現実との区別がつかなくなっていくことはあり得そうだ。
私は、ときどき死ぬということのみが現実で、生きている現実というのは全て虚構という概念ではないかと思ってしまうことがある。
だって、会社での人付き合いや、プレゼや飲み会や雑談での会話で、ときには本音だけどほとんどはその場の話を盛り上げるような話をしているんではないか?と思ってしまうのである。そう思うと、生きている現実は虚構に満ちているということ。
そんなことを、この小説であらためて思ってしまった。