NHKスペシャル「天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」みどころ紹介
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昨日のNHKスペシャルは人工知能の話題。これは面白かった。さすがNHKという感じ。
NHKスペシャル | 天使か悪魔か羽生善治 人工知能を探る 2016年3月、グーグルの開発した囲碁の人工知能が、世界最強と言われる韓国人の棋士に圧勝し、世界に衝撃が走った。囲碁は、人類が発明した最も複雑なゲームと言われ、人工知能が人間を凌駕するのはまだ10年はかかると言われる中での出来事だった。
いろいろなエピソードは下のブログに結構詳しく記載されている。
私も、ロボットが机の上におかれ、羽生さんがまっすく歩けと言っても動かない、それは机の端で落ちちゃうからだ。その判断も凄いけど、これは自動運転レベルの技術あるいは知能。でも羽生さんが、キャッチしてあげるというとOKと言って動き出す。ちょっと感動する。そして怖さも少し感じてしまう。
また、がん患者のレントゲンをいっぱい画像蓄積して解析することで、人間が見つけられないがん細胞特有の画像を見つけ、初期の癌を見つけれれるそうだ。
またアルファ碁の対局で対戦した棋士が負けたけど、棋士は、楽しかった、今まで気が付かなかった手をコンピュータが打ってきて、今までいろいろ学んできたことは何だったのかと思った、囲碁のさらなる深さを知ったという発言は凄かった。そうコンピュータが人間を更なる高みへと導いていくんだ。
でも、誰かがアルファ碁が負けた時の暴走を指摘して、後ならいいけど、クルマなどでこれが起きたら大変だといじわるな質問をしていた。それに対して、開発者がまだまだこのアルファ碁は実験段階だから、まだまだやることはいっぱいあるみたいな発言をしていたのは謙虚で好感が持てた。自動運転なんかは、なんかバラ色、夢みたいな未来が見えてきたみたいな取り上げ方が多いけど、私はあれは嫌いだ。
また、トヨタのモデルカーが最初ぶつかり合っているのをしばらくするとお互い相手を避けてぶつからなくなるデモもしていたが、こんなのは幼稚な人工知能だというのを思い知らされた。渋滞や事故の予測をして土地らに近づかないなんて機能が備わるようになるんだろう。そうなれば、人間の能力を超えて役に立つ自動運転となると思う。
羽生善治NHKスペシャル「天使か悪魔か人工知能を探る」感想 - elken’s blog やはり一番すごいと思ったのはディープラーニングという人工知能
猫の画像を自分で分析し、猫の特徴を教えられずとも区別できるようになる、ゲームの攻略方法を自動的に学ぶ、というのは凄かった。
今までの人工知能では、猫の特徴をあらかじめ教えてから、人工知能が自分で区別するという物だったらしいけど、もうそういうことも必要なく自分で勝手に分析して覚えていくらしい。
あとはロボットも凄かった。必要な時は人間の命令に背いたり、必ずしも命令に従わないというシーン
例えば、前に進めば落ちるような場所で前に進めと言われても進まないけども「落ちそうになったらキャッチする」と約束した状態では進む。
更にロボットAが「これを一生懸命作ったんだ!」とロボットBに言った後、ロボットBにそれを壊せと命令しても「大事な友達が作ったものなんだ」と言って従わない。
しかも何度も命令すると泣き出してしまうというなんとも人間らしい一面。個人的にはなんか感動した。
でも感動してもいられない、将来ロボット同士が結束してロボット仲間との友情を優先するということも起こりうるかもしれない。
あとシンガポールの計画都市の開発も凄かった。
銀行取引をデータとして集積して不正をしそうな職員を暴き出すとか、渋滞問題改善のために既に人工知能が実用化されているとか。
そして一番自分が衝撃を受けたのがアルファ碁の開発者の目的である「人工知能による人類の難問の解決」
人類がまだ解決していない問題に答えを出す。
たしかに医者ですら発見できない肺がんを自分で発見したり、人類が1000年積み重ねた囲碁の歴史をあっさり乗り越えたり、自分で絵を描き始めたり、感情を持ったりするのを見ていると人工知能なら何でも答えを出してしまいそうだなと感じる。
今まで人類の中で頭の良かった人がいろんな問題の答えを見つけてきたが、今後それを見つけるのは人工知能になっていく可能性もある。
もはや人工知能が先に答えを見つけて人間はその後ろを歩いていく。
再放送があるようです。
NHKスペシャル | 放送予定 2016年5月18日(水)午前0時10分~0時59分(17日深夜)
羽生さんは人工知能に興味を持ったのか対戦するらしい。
第50回 人工知能について語る時に羽生の語ること|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン ―「アルファ碁」(今年3月、世界最強囲碁棋士の一人である韓国の李セドル九段を4勝1敗で下した囲碁の人工知能)開発者のデミス・ハサビス氏とチェスと対戦して。
「番組の中ではチェスでしたが、ハサビスさんは将棋も出来ます。脳科学が専門なので当然と言えば当然のことかもしれないですけど、マインドゲームと呼ばれている様々なゲームに関しても非常に詳しいですし、造詣の深い方だと思いました。本当にマルチな才能を持った方だと思いましたし、話してみると非常にオープンでフレンドリーな方だとも思いました。また機会があれば会って話を聞いてみたいですね」
番組内でソフトバンクの孫さんと話したこととも繋がると思うんですね。人間と同じか、人間以上に知性を持った人工知能が生まれてきた時に、どういった社会になるべきなのか、今の段階から考えていくことが大事なのかなというふうに思っています。
―自分の家族にしたいと思いますか?
「シャオアイス(スマートフォンの中で恋人のように会話を交わせることで、中国で爆発的に普及しているチャット型の人工知能)のように寄り添ってくれるものが出来るのは素晴らしい面もあると思いますが、一方でプライバシーの問題もあるので、個々人の人と人との触れ合いの中でそういうものが生まれる方が自然だと思いますが、社会の中にどんどん浸透していった時、必ずしもそうではないと思う人がたくさん出てきてもおかしくはないんじゃないかとは思いました」
羽生善治名人 人工知能と対戦へ
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シャオアイスも興味深いな。ほっておくと中国あたりがなんでもありでどんどん先へ行ってしまいそうだ。
中国の恋愛難民男子がネット依存?! マイクロソフトの「女性型」人工知能 男女比率は4対1(1/2ページ) - 産経ニュース マイクロソフトは昨年5月、中国で女性キャラによる人工知能「シャオアイス」の対話サービスを開始し、ユーザー数は3000万を超えた。日本でも今年7月、これをベースにした女子高生キャラによる会話型人工知能「りんな」の対話サービスを始め、ユーザー数はすでに160万に達した。
シャオアイスが刺激的過ぎるんですが - マジックミラー号レンタル化
AIの破壊力: 週刊東洋経済eビジネス新書No.156 - Google ブックス