2024年が明けましたね。
地震と航空機事故で「無事に」とは言えない新年でした。私も今年は年賀状も辞めたので、年末年始とのんびりしすぎたので、2024年初めての投稿が本日ということで非常に遅くなってしまいました。
さて昨年末に投稿したダイハツの不正事件、具体的に記述のある投稿がありましたので引用します。
■「鉛筆を舐める」は、どの現場でも少なからず行われている…が… 上記のような事情があって、実験部員が実験データに手を加える…というほどではないにしろ、車両性能や安全に支障が出ない範囲で、「データを選別する」ということは、他のメーカーでも大なり小なりはやっているだろう(繰り返しになるが、今回明らかになったダイハツほど酷い不正ではないにしろ)。
たとえば、衝突試験などの実験データは、担当エンジニアがダミー人形を用いて身体や頭部にかかる加速度を測定して行われるが、生のデータはノイズだらけ。
その生データを見やすくするため、担当エンジニアがトリミング(不要な波形を切り取る)したり、ノイズフィルター(評価に不要な周波数成分を取り除く)をかけるなどをして、障害値という代表値を求める。
そのうえで、実験結果には必ずばらつきがある。少なくとも5回実施して上限下限の2例を除いて平均をとる等が必要だが、それをやるかやらないかは、その時の判断にゆだねられることもある。
また、たとえば目標値が「100未満」の実験において、実験結果が99ならばOKだが、101の場合をNGとするかも、担当エンジニアのセンスに託されることがある。
今回のダイハツの事例のように、最終工程へ開発遅れのしわ寄せが継承されてきた場合、しかも実験のチャンスが一度きりの場合ならば、数パーセントの外れは「見なしOK(※目標値未達だが実験誤差を加味して±10%の範囲なのでOK)」とする判断はあり得る。
この事件は、その後、2024年になって、国交相が認証試験のやり直しをしたり、認証取り消しをしたりしている。また、トヨタも現場に人を送ったりしているようだ。
体制や組織そのものが、これらを是としてきた組織なので、本当に変わるのは大変難しいだろうが、今後も注目していきたい。