ネットのニュースに読売ジャイアンツの原監督が通算1034勝上げて長島監督に並んだ。そしてこれは読売ジャイアンツの単独球団の監督勝利数としては川上監督の1066勝に次ぐものであると出ている。
それを見てちょっと思い出したことがある。
昭和56年が57年ころまだ原監督が選手として駆け出しの頃に八王源先生とジャイアンツの春のキャンプの模様をテレビで見ていたことがある。
原選手はキャンプでトスバッティングをしていた。それをみて八王源先生は
「すごいねえ。一球も空振りがないもんねえ」と言った。
僕はそのときプロなんだからトスバッティングくらい空振りがなくて当たり前だろうと思ったけれどなぜかそのときの八王源先生の言葉は印象に残った。
きっと八王源先生は単に空振りをしないという以上のオーラを感じたから思わず「すごいねえ」と言ったのだと思う。
もうひとつ思い出すことがある。
原監督の引退セレモニーのニュースの映像をたまたまテレビのスポーツニュースで見た僕の母が「これはやってきた男の顔やねえ」ととっさに言った。
野球のことなど何も知らない母がそういうということはきっとそうなのだろうと僕は思った。
そして母がとっさに言った一言があとあとになって大きな意味があるということを時々僕は経験してきた。
例えば千代の富士が寺尾という力士を思いっきり吊り落としたとき、それをたまたまテレビの中継で目撃した母はとっさに「あんな、ひどいことせんでもいいのに」と言った。
あとあとになってそれは例えば元小結の板井氏などがいろいろ問題を指摘した相撲だった。母はもちろんそんなこと知らずに言っている。
尾崎豊の卒業というが流行っていた頃、母は
「あの歌って、校舎の窓ガラス壊すとか無茶苦茶の歌やけどなんかいいねえ」と言っていた。
その歌はいまだに結構歌われたり聴かれたりしているまあ名曲の一つだ。
まあ思い出せばそういうことがいくつかあるなあと思う。