僕は音楽CDを聴く時間はかなり長いほうだと思うけれどオーディオには無頓着で、長年1.5ワットのスピーカーのCDラジオでCDを再生して聴いてきた。
特にそれで不自由を感じたことはない。しかし、こちらに来て、部屋が広くなったらなぜか1.5ワットのスピーカーでは物足りなさを感じるようになった。
それで、家電量販店でCDラジカセやCDラジオのコーナーを見たら、20ワットのスピーカーを搭載したものが、その量販店では最も大きな出力のスピーカーを搭載したものだった。
コンポーネントステレオを買う気にもならず、CDラジカセのたぐいでは多分20ワットのスピーカーというのは音質的にはもっとも上位のものだろうと思って購入した。
家に来て聴いてみると、従来使っていた1.5ワットのスピーカーのものと比べて低音のなり方がぜんぜん違う。
ショスタコーヴィチの交響曲第5番をまず聴いたのだけれど、もうティンパニーがバコバコ鳴っている。
いやあ、ショスタコヴィチの交響曲のティンパニーってこんなにすごいのかと思った。
地響きのような感じにも聴こえる。
ベートーヴェンの交響曲第5番も聴くとやはり随分低音がバコバコ聴こえる。
それからチャイコフスキーの白鳥の湖 を聴く。
こちらはたとえば金管楽器なども低音がよく鳴るスピーカーで聴くととても音が分厚く聴こえる。
違うスピーカーで聴くことで演奏そのものに対して自分が持っていたイメージはそれほど変わることはなくても、やはり音そのものの聴こえ方は随分違うものだなあと思う。
目を閉じて聴くと、やはり20ワットのスピーカーで聴く音の方が生の音にイメージは近いなと感じる。
低い音がしっかりと聴こえると音の鳴り方に幅と厚みがあるように聴こえる。
しかし、オーケストラの音楽の場合、旋律は高い音の楽器が受け持つことが多いので、旋律が聴こえるようにと思ってボリュームを調整すると音楽がフォルテになったときに低音がバコバコ来てちょっとうるさいというか暴力的に聴こえたりする。
それでボリュームを絞るとこんどはピアノになったときの旋律がよく聴こえなくなってしまう。
まだまだ、新しいスピーカーに対する慣れが必要だなと思う。
今、リッカルド・ムーティ指揮、フィラデルフィア管弦楽団の演奏でベートーヴェンの交響曲第9番のCDを聴きながらこの記事を書いているけれど、ティンパニーの音が随分マイルドで、その響きの感じがそのまま演奏全体の響きの印象になっているなと思う。
今まで気づかなかった、、、。
それはともかく いちにち いちにち 無事にすごせますように それを第一に願っていきたい。