今日の新聞にスエズ運河で座礁していた船が離礁に成功し、スエズ運河が6日ぶりに通航可能になったと出ている。
僕は父が船員だったのでこういう事故は、やはり、ちょっと父が船員以外の職業だった人とは違う観点と言うか興味で見てしまうところがある。
まず、日本の会社が所有する船なのに船長はインド人の方であったと報じられていること。
まだ、一年以内のニュースだと思うけれど、日本の船が、沿岸を航行していて座礁した事故があった。あのときは、船員が陸地と携帯電話で話ができる距離で航行していたのが座礁の一因というような、ちょっと考えられないようなミステイクがあったと報道されていたと思う。
母から聞いた話なのだけれど、父は、事故があったと報道された当初から、日本の船でも実際に船を運行しているのは、日本人以外の方だろうとピンときていたという。そして、案の定そうだった。
日本人以外の船員の方には失礼な言い方になるかもしれないけれど、こういうときは父のカンが当たることが案外多い。
日本人も最近は不祥事が多いけれど、発光ダイオードでノーベル賞を受賞した、中村修二さんがおっしゃっていたように、日本人は設計図通りに正確にものを作ることは得意。
そして、日本の鉄道は、5分遅れただけで、お詫びのアナウンスが入る。
もう、こういうことに関する真面目さは、日本人は世界に誇れることなのだと思う。
もちろん、日本人以外の方が乗組員だったから事故があったと僕は言っているわけではないのでその点はご理解いただけるとありがたいです。
あと、この事故で、当然スエズ運河が、航行不能になることで、世界中の船会社とかそれに関連する会社に損害が生まれる。
船を所有する日本の会社は、1億ドル以上の保険に加入していたと言うけれど、そういう保険はたとえば座礁によって油が海に流出したとか、そういうことを想定している場合が多いので、このように運河を止めてしまって、多岐にわたる多大な経済的損失を出してしまった場合に、はたして満足に保険金がでるのかどうかもわからないという。
こういうニュースを見ると、僕の父もこの海域には何度も行っているはずだけれど、無事に最後まで勤めることができたこと、そして、そういう一つ事故が起これば、どんな損害賠償の責任が生じるかわからないという状況で父が仕事をしていたであろうことは、何となく想像ができ、僕も、父が無事に勤めを終えてくれたことに対するお陰様というのはやはり受けているのだなあとしみじみと感じる。
僕の父は、船員の時代は8ヶ月から10ヶ月くらいはずっと外国航路の船に乗って、一度、船を降りると2、3ヶ月まとめて連続で休みをとる。そして休みがおわるころになると、どこそこの港で、○○という船に乗るようにといういわゆる乗船命令が来る。
そして、その命令どおりに、港に行かなければならない、そういう生活を送っていた。
子供の頃は父に乗船命令の手紙が来ると、本当に寂しい思いがしたことを今でも思い出す。
まだ、小学校低学年の頃だったと思うけれど、父に乗船命令が来て、明日、父が港に行ってしまうというときに、僕が泣いていたら父から「頼むから泣くのはやめてくれ。お前が泣いていたらお父さんは船に乗りにいけなくなってしまうやないか」と言われたことを思い出す。
父が、船から降りて休みをとっているときは、父とサイクリングに行ったこともある。
国道を渡るとき、父が道路を自転車で渡るのに続いて僕が渡ったら、父が自転車を止めて「いいか、お父さんは、自分が安全やと思ったタイミングで道路を渡っている。お父さんが渡ったから安全やと思ってお前がひと呼吸遅れて道路を横断すると、そのひと呼吸遅れたタイミングではすでに安全ではないということがある。だから、自分の安全は絶対に自分で確かめて、自分のタイミングでいま道路を渡ったら安全と思ったときに渡るように」と注意されたことがある。
あと父は、鼻の嗅覚を失っていたので、家に帰ってくると「ガスが漏れてないか、お父さんは匂いがわからんから、ちょっと匂いがするかしないか教えてくれ」とよく言われた。
そういう普段の生活の中でも、安全ということにはかなり気を使っていた。
まあ、一つの職業病のようなものなのかもしれない。
それを言うならば、誰にでも、職業特有のクセというのはあると思うけれど、、、。
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僕が読んでいる新聞の人生相談にこんな内容の女性からの相談が載っていた。
「私と娘で遊びにでかけた日に、夫に簡単な食事の用意をお願いしたら。『遊び歩いていてなんだ、オレは洗濯をやった』とキレられました。ビールを飲んでテレビを見ていたのに。食後に洗い物はしても、食器もコンロも拭きません。『掃除だって、洗濯だってやっている』と言いますが、それは私もやっていることです。どうしたら夫が協力的になるでしょうか」と。
これに対して女性の弁護士の先生が回答をしているのだけれど。結局、弁護士の先生も 全国至るとことにあるもめごと そんなに怒らないで 一般に家事に対するスキルは男性よりも女性のほうが高いのだから、夫を家事では部下と思って、褒めて育てる原則でいくように、とか答えておられる。
まあ、そんなふうに、うまくいかないから全国至るところで、みんな悩んでいるのだと思うけれど。
あまり、夫にダメ出しばかりしていると、ある日、突然、夫が帰ってこなくなるということが起こらないとは誰にも言い切れないし、、、。
僕も電車の車内で、私立の小学校に通う女の子や男の子をみかけることがある。
小学校から私立にやってもらえる子はきっと、ええとこの子である場合が多いと思うのだけれど、そんな子達でも、女の子は、ソックスが下がってしまっているような子はいないけれど、男の子は、ソックスが下がってしまったら、下がったまま平気という子も案外多い。
きっと家を出かけるときは、ちゃんとソックスをはかせてもらってるだろうに、、、。
小学校の頃から男と女ではそのくらい違うのに、家事をいっしょに分担と言っても、それは、女性から見れば男のやることなんてきっと気に入らないことだらけと思う。
ある方から聞いた話なのだけれど。
“”「ちょっとこのおかず、食べるの食べないの?」と妻が夫に言った。
「うん、ほかのおかずを食べてみて、まだ足りなかったら食べる」と夫が答える。
妻は夫がおかずを食べないなら食べないで子供の弁当にまわすとかいろいろ頭の中で計画を練りながら聞いているのに「他のおかずを食べてみなければ、わからない」と言われても困るとおもいつつもそれは言わずに我慢している。
結局、夫は、そのおかずを食べずに残した。
最初から、夫がおかずを残すとわかっていれば、おかずを違う方に回せたのに、と妻は頭にきつつも口には出さない。
しかし、妻は頭にきたので、夫が残したおかずを、次の日の夕食に、夫のお皿の上に腹いせに盛り付けてやったら、夫はそれとは気づかずにそのおかずを実においしそうにバクバク食べている。
もう妻はあきれてものを言う気力もなくなってしまう。“”
と、まあそんな内容の話だった。
男の僕の立場からすると、実によくわかる話で、まあ、妻のかたにはお気の毒様としか言えなくなってしまう。
そうすると今の時代は女性蔑視ということになってしまうのだろうか。
そこまではちょっとわからないけれど、、、。
忌野清志郎さんの 雨上がりの夜空に という歌の歌詞に
「どうしたんだ ヘイヘイ ベイビー 機嫌直してくれよ」という一節がある。
男は、女性の不機嫌というのが一番、身に応えるということがあるかもしれない。
へたに、文句を言っているよりも、機嫌をそこねて、2日でも3日でも口をきかずにプッと黙っていると、夫はいつか必ず機嫌をとってくるというのを密かな自慢にしている女性もいるらしいとか聞いたことがあるような、なかったような。
ちょっと忘れました。
何はともあれ、毎日、いろいろありつつも無事に過ごせることを第一に考えていきたいと思う。