硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

それでも変わってゆく田舎の風景。

2023-07-24 09:44:54 | 日記
朝から散歩に出かける。日照りが厳しくなってきたので、長い時間は歩けないが、移動手段がほぼ車なので、なるべく歩くようにしている。
歩くコースは単調ではあるけれど、田舎なので四季の移り変わりを感じる事が出来る。
この時期は、木々や草花が青々としていて、一見美しく目に映る。
それは、自然豊かといえるけれども、「となりのトトロ」のような美しい里山の風景はなく、うっそうと生い茂っているという感じである。

それというのも、今まで田畑に出て、農作業を生業としていた人達が、次々に鬼籍に入るか、外に出る事が困難になり、後を継ぐ人との間に価値観の隔たりがある為に、田畑や山がほぼ放棄されているからである。
その結果、山に生きていた動物たちもその生息地を「際」まで伸ばしてきて、頑張って維持している田畑を荒らすにまで至っている。

でも、それは自然にとって、自然の営みであり、境界線は「人」が引いたものでしかないことを意味する。

その構造はこの先も不変であるだろうから、自然と人とのせめぎ合いは続くけれども、景色というものは、人の手から離れても変わっていくものなんだろうな、結局人類はどれほどテクノロジーを進歩させても自然に勝てはしないのだろうなと、額から噴き出る汗をぬぐいながら思った。