すずめ休憩室

日々のこと、好きなこと、飼っていたペットのことなどなど・・・。
気の向くままにつづってみました。

BANANA FISH

2005年09月17日 | 漫画・本
つい先日、幼馴染であり、漫画の貸し借りをしている友達からメールがきた。
半年ぶりの漫画の大移動についてだ。

ひぇ~

日々の忙しさにかまけて、部屋の掃除もしていない(苦笑)
また大量の漫画がなだれ込んでくるのは必死、その前にそれよりもこの未読の山をなんとかせねば・・・。これを返さないと部屋がまた漫画で埋まってしまう。

その借りていた漫画の1つが、吉田秋生さんの代表作とも言えるこの「BANANA FISH」

実は私、吉田秋生さんって得手ではないんです。
昔、連載当時にこの「BANANA FISH」を借りてチラっと読んだことがあったけど、あまりハマれず・・・・なんていうんでしょ、ストーリーがハードすぎるって言うんでしょうか?どうも私はマフィアとかの意味もなく人がたくさん死ぬ話って苦手みたいです。

でも今回、意を決して一気に読んでみたところ、面白いじゃないですか~

物語は、ストリート・ギャングのボスで金髪碧眼の主人公・アッシュという少年が、自分の縄張り内で起きた殺人事件に遭遇するところから始まる。虫の息の被害者が最期に口走ったのは「バナナフィッシュ」という謎の言葉。だがそれは戦争と麻薬で精神を破壊されたアッシュの兄が時折、口にする言葉でもあった・・・。

「バナナフィッシュ」とはいったい何か?そしてそれらの秘密を知っているマフィアとの死闘・・・読み進めていくうちにハラハラどきどきするスリルいっぱいの展開にまるでハリウッドのアクション映画ようだとさえ思ってしまった。

野生の獣の様なアッシュの残忍な美しさと、それ故の彼の孤独を心の奥底で癒し続ける日本人の少年・英二の存在も抜きにしては語れない。辛く切ない話もあるけれど、仲間を助け、大切に想う少年達の友情にきっとジーンとさせられる人も多いはず。
そして少女漫画なのに女の子が殆どでてこないこの漫画、却って「女の子」が居ないからこそ、戦いに傷つき、それでも立ち上がる少年の姿に透明感を与えている様に思える・・・・さすがだ。

ただのアクションだけじゃない、奥底に孤独と友情や愛への渇望が見え隠れする、全19巻。
まさしく男性も女性も虜にする漫画です。

私的には「白」(ブランカ)が好みでした・・・渋いわ~(笑)
そうそう、その「白」の目線から語った漫画「PRIVATE OPINION」なる番外編もあります。こちらも合わせてどうぞ。