すずめ休憩室

日々のこと、好きなこと、飼っていたペットのことなどなど・・・。
気の向くままにつづってみました。

「あの山越えて」

2006年05月07日 | 漫画・本
夢路行(ゆめじ こう)さんの作品で現在7巻まで刊行されています

お話は農家の次男坊の夫・進は新婚4ヶ月で東京の会社を辞め、田舎で農業を継ぎたいと言い出す。その2年後、妻であり小学校教諭の君子は夫と共に山を越え進の田舎へやって来た。初めてづくしの農家ライフ・・・のんびりした空気が君子たちをやさしく包んでいく・・・という感じ

この漫画を読んだとき、ふと思い浮かんだのが日頃懇意にしていただいて下さり、横浜から北海道にお嫁に来たなごいくさん(笑)
酪農と農家の違いはあれ、気さくなお姑さん、寡黙なお舅さん、やさしい旦那様、そして牛を飼ったり、アイガモを飼ったりと(なごいくさんトコにはいませんが・爆)何より田舎を楽しんで暮らしているトコロがそう連想させるんでしょうか(笑)

この主人公・君子も東京生まれの東京育ち、ここに来るまでは野菜なんてスーパーで売っているのしか見たことが無かった都会っ子。そんな君子が素朴で元気いっぱいの教え子達と共に田舎暮らしを楽しく学んでいくのです。現代人が便利さの陰に見失ってしまった自然の美しさ楽しさを思い出させてくれるというか。

作者・夢路さん自身、子供の頃は半農半漁の生活をしていたそうで、家にも沢山の動物がいたんだとか・・・そのせいでしょうか、君子と進のカントリーライフがただの紙面というより、妙なリアルさも感じさせてくれるんですよね。読んでいるだけでほのぼのとしたほわ~っとした優しい空気を感じられるようなそんな漫画です

こう言うと失礼になるんでしょうが夢路行さんという漫画家さんはそれほど有名な漫画家さんではないと思うんですね(先生ならびにファンの人ごめんなさい)
書店でもあまり並んでいるのををあまり見かけないし、古本でも殆どない。でもかといって支持されていないわけではないのです。「夢路行全集」と言う形で自らの作品を全集として出してもらえる漫画家さんがこの世にどれだけいることか・・・
これだけ見ても夢路さんの作品を愛してやまない人がいるのがうかがい知れると思います。

忙しく慌しいこの世の中、夢路さんのかもしだすこの穏やかな空気に安らぎを感じている人が多いって事なのかもしれませんね。

ほんわりのんびりした空気に癒されたい人にお奨めな漫画です