すずめ休憩室

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「天使のツラノカワ」

2006年05月20日 | 漫画・本
今回は「有閑倶楽部」でお馴染みの一条ゆかりさんの作品「天使のツラノカワ」。全5巻です。

漫画雑誌「りぼん」で看板だった一条さん、ちょっと前に昼ドラにもなった「砂の城」なんかもそうですね。今考えればあの頃の「りぼん」って今よりちょっと大人びた内容のもあったんですね(笑)
「有閑倶楽部」の方は今も買い続けているのですが、一条さんが「コーラス」に移ってからの作品って不思議と読んだことが無かったんですよ。

読んだ感想・・・面白い!!

クリスチャンで女子大生の美花という少女が、一日で失恋、怪我、空き巣被害とまるで神様に見捨てられたかの様な不遇に合い、「私の周りには神様なんか居ないんだ!!」と開き直っちゃうトコロから始まります。世の中はお金よ!と思い込んだ美花はあろうことか自分の処女を売ろうとするのですが・・・

とまぁ最初からびっくりするような内容で始まるこの作品は一言で言っちゃえば、世間知らずでお人よしの美花を中心に超人気売れっ子作家の龍世、バイトの達人で器用貧乏の紫生、魔性の女・沙羅の4人の男女が折りなすラブコメなんですが、テンポがよく、すぐにその魅力に引き込まれてしまうのです。主人公の美花が何せ牧師の家に生まれ育ち、神様と共の生活が身に染み付いているもんだから、世間を知らないそのボケっぷりとそれに周りが翻弄されるトコが面白いんです。それでいて所々にシリアスな部分もあって良いスパイスになっている感じがするんですね。

その面白さにあっという間に1冊読めてしまう。かといって途中では4人のそれぞれの想いや行動に目が離せなく、誰とどうくっつくかが全然先が読めないんですよね。これぞ一条さんのなせる技なんでしょうか。

それと私の勝手なイメージなんですが今まで一条作品と言うと「おしゃれでトレンディ」ってイメージがあったんですよ、特に恋愛モノに関しては(笑)なんていうかな作者自身の姿からそういう感じを持ってしまったというか・・・。
それが今回はバリバリのクリスチャンで聖書の言葉をそのままに生きているという主人公。とっても意外で新鮮な感じもしたのです。

主人公・美花ちゃんのものすっごい愛のパワーを感じてみて下さい。
元気になれます(笑)