「百年の孤独」 高田祐子さんの作品です。講談社刊行
今まで未読の漫画家さんだったのですが、歴史トピでもお世話になっているなごいくさんにお借りしました~いつもありがとう!!
母が受けたレイプの結果、この世に生を受け、愛されずに育った少年・戸江川烈(とえかわつよし)と誰も愛せない、実の子すら憎んでしまう母・雪子。母の傷つき葛藤する姿を見る生活の中で烈は孤独で傷ついた人のオーラを感じられるようになる。
さまざまな人との出会いの中で烈と雪子はどう歩みよっていくのか・・・
実はこの漫画
「kissは天下のまわりもの」というコミックスの番外編なのですが、知らなかった私はタイトルに惹かれて読んだのでしたが、やられました(苦笑)
なんか、自分のことを見透かされているような気分になったというか・・・
ウチの家庭も幼少期から色々あって、自分が「愛されていない子供」じゃないかと思ったことが何度もあったもんで・・・(苦笑)
「子は親を選べない」というけど子を育てるのは決して親だけじゃなく周囲の色んな人のお陰なんですね。そして私もそうやって皆に育ててもらって来たと言うことで、そこにはちゃんと「愛」はあったんだろうな・・・
そして年とか関係なく、親もそうやって親になっていくのかも知れないね。
葛藤しながら産んだ子や周囲の人に「親」に育ててもらっているというか。
家族愛や母性愛、ひとくくりに想われそうだけどそれぞれに色んな形があるということを感じさせられました
他の作品も読ませてもらったけど明るくて前向きでいいですね。
そしてなんか高田さんの漫画ってとても救いがあるように感じました。たぶん色んなことをいっぱい考える人なんじゃないんだろうか・・・どの作品を読んでいても主人公を通して、あるいは主人公を取り巻く人を通して語りかけるようなセリフがいいのです。
読んでいて笑えたり元気を貰える漫画ってあるけど「救い」を与えてくれる漫画は少ないような・・・
「人間せいぜい生きて百年だ、人生は永遠には続かない、百年の間だけだ」
そんなセリフに中に日々の辛いことがちっぽけに思えられるようなそんな感じがしました